インスタで「#給与明細」を検索すると… 投稿するなら気をつけて
インスタグラムといえば、画像や動画をメインとした若い世代で人気のSNSです。「インスタ映え」がブームとなり、2018年10月時点での国内でのユーザーは2000万人を突破しました。その陰で気軽に投稿している写真が、大きな問題に発展するケースも…。投稿がどんな問題をはらんでいるのでしょうか?
インスタに「#給与明細」が急増
気軽なコミュニケーションツールのインスタに、「#給与明細」の投稿が増えているそうです。試しに2018年11月1日に検索してみると、567件出てきました。個人情報の給与明細を投稿するなんて…と驚きを隠せませんが、不特定多数の人に見られているとは知らず、単なる友人への報告や家計簿代わりに利用していたという人もいます。
中には頑張って働いている割には給料が低いことや、出勤日数や残業時間の多さを他人にも知ってもらいたいという思いの人もいるようです。
では、自分の給与明細を投稿することで、どんな問題が起こるのでしょうか。
軽い気持ちで行ったことが会社とのトラブルになる?
他人の個人情報をばらしたわけではないので、何の問題もないと思ったら大間違いです。
公開の仕方によっては、誰の投稿なのかが推測され、会社名が明らかになるケースもあります。本人に悪意がなくても、社外の人に見られてしまうため、会社名や給与の支給実態が分かってしまうようであれば、内部告発とみなされる場合があります。
また、投稿の内容しだいでは、就業規則の「会社の秩序、風紀を乱す行為」と受け取られ、懲戒事由になるかもしれません。
さらに、本人は会社に損害を与えるつもりで公開したものではなくても、こんな給与明細を投稿する社員のいる会社は信用できないと、他社との取引に影響があったり、会社の信用が下がったりする場合には、会社から損害賠償請求の可能性もあります。
家計管理をするなら家計簿アプリがオススメ
毎月の家計管理のためにインスタを利用しているというだけならば、「Zaim」や「マネーフォワード」といった家計簿アプリが便利です。
家計簿アプリとは、スマホやタブレット、パソコンなどを使って家計簿を管理するものです。レシートをスマホなどのカメラで読み取る「レシート読み取り機能」がついていれば、入力や転記する手間が省けます。
家計簿アプリには、銀行口座やクレジットカード、証券口座などと連携しているものもあります。家計簿アプリを支出の記録として使うのか、資産管理まで行いたいのかなど目的に応じてアプリを選んでください。
まとめ
実際にあった話ですが、ある社員が自分のSNSに取引先の写真をアップしたため、取引先の会社からクレームがきたそうです。不幸にもその取引先からは、営業停止が言い渡されました。問題を起こした社員は、営業から配置換えをされたそうです。
給与明細に限らず、SNSに投稿する際は、安易な行動によって懲戒処分の対象とならないように意識づけが求められます。