20代で投資スタート。毎月の投資額はどう設定すればいい?
20代は社会人としてスタートをきったばかり、投資なんてまだ先のこと、と思っていませんか?実は、20代後半は資産運用に関心の高い、つまり「投資を始めたい!」と考えている人がとても多い世代です。周囲に言わずとも、着々と始めている人も多いのではないでしょうか。
スマホがあれば、投資を始めるための手続きは簡単。とはいえ、投資にはリスクもあります。投資にまわす金額をいくらにしたらいいのか、悩むところではないでしょうか。
そこで今回は、20代で投資をスタートする場合の、毎月の投資額について考えてみましょう。
20代から投資を始めるメリット
20代は投資に関心の高い世代です。調査によれば、資産運用に関心があるのは20代後半が76%ともっとも高く、次は20~24歳の72%という結果でした(マネックス・アセットマネジメント株式会社2020年調べ)。
資産運用に興味があると答えた割合
コロナや自然災害など、いつ何がおきるかわからない、と実感する昨今です。若い世代ほど資産運用をして資産を増やしたいと思っているのかもしれません。
実際、20代から投資をスタートすることにはメリットがあります。
おもなメリットは次の3つです。
●複利が生かせる
投資は、複利でお金が増やせます。複利とは、元手のお金を増やしたら、その増やしたお金を元本に上乗せしてさらに運用することです。
たとえば、10万円を1年運用して5%の利益が出たら、10万円の元本と、5000円の利益です。そこで、10万5000円を元本として、また運用します。同様に1年後に5%の利益が出たら、10万5000円の5%なので5250円の利益、元利合計で11万250円です。
複利ではなく単利で運用すると、元本はずっと10万円のまま。毎年5%の利益が出ても、5000円が単純に増えていくだけです。
複利と単利、2年後の違いは250円ですが、これが30年だと、なんとその差は18万円以上。複利は運用期間が長いほど、そのメリットが大きくなります。
複利と単利の違い:元本10万円、年利5%
もし、25歳で運用をスタートしたら、30年経っても55歳です。さらに運用を続けるのもいいですし、余暇資金など楽しいことに使うのもいいですね。
20代から始める投資は、長期間の運用ができるので複利のメリットが大きく生かせます。
●リスクが減らせる
運用期間が長いのは、複利のメリットだけではありません。投資は元本保証ではありませんので、損失を出す場合もあります。
しかし、資産運用できる期間が長ければ、十分に挽回するチャンスがあります。
今までも、2001年の同時多発テロや2008年のリーマンショックなど、金融市場全体が暴落したことがありました。そのような時期は多くの投資家が損失をこうむりますが、時が経てば金融市場は持ち直します。長い目で見ると、金融市場は右肩上がりに成長していることがわかります。
NYダウ(2001年9月1日〜12月31日・日足)
市場が暴落したら慌てて売るより、様子を見ていたほうがいいことが過去の例からもわかります。しかし、それは運用期間を長くしているからできること。
現金が必要なタイミングであれば、損を承知で売らなくてはなりません。
あるいは、市場全体は落ち着いていても、見込みどおりに利益が出せないこともあるでしょう。そんな時には投資先を見直して、利益を出す可能性の高い運用に切り替えていかなくてはなりません。とはいえ、リスクをおさえつつリターンを得るには時間が必要です。
いずれにしても、投資期間を長くとることで、リスクをおさえて運用を続けることができるようになります。若さの特権、と言えるのではないでしょうか。
●経験が積める
スタートしたばかりは、どんな投資先を選べばよいか悩んでばかりでも、長年投資をしていればコツをつかんで自分なりのスタイルができあがってきます。
最初は、証券会社オススメの投資信託や、知っている企業の株式投資などから始める人が多いと思いますが、運用を続けていると、当然値動きをして損失を出すこともあれば利益を生むこともあります。
そうしたことを繰り返して、先行きを読む力や、一歩踏み出す大胆さ、引き際のいさぎよさなどを身につけていけます。
若いうちは、多少の損失を出してもそれが経験になり、それからの投資に役立てられるでしょう。