ビットコインATM業者のCoinsource、ニューヨーク州で初めてライセンスを取得
法定通貨とビットコインを気軽に両替できるようにする「ビットコインATM」は、仮想通貨の普及に重要な存在だと言われています。最近このビットコインATMがニューヨーク州で正式に規制当局の承認を受けました。
ビットコインATMを手掛けるCoinsourceは11月1日、ニューヨーク州金融サービス局からのビットライセンス(ニューヨーク州で仮想通貨事業を営むためのライセンス)取得を発表しました。同社は2015年から申請を行っており、ビットコインATM業者としては初のライセンス取得になります。
Coinsourceは米国内に約200台のビットコインATMを設置しています。これらのATMのほとんどで最低5ドル(11月現在のレートで約570円に相当、以下の円表記も11月のレートで概算)からビットコインの購入と売却が可能で、1日当たり最大5,000ドル(約57万円)まで取引できるそうです。
同社は既にニューヨーク州のニューヨーク市、ウィンチェスター郡、ナッソー郡にも計40台のビットコインATMを設置しています。
Coinsourceのシェフィールド・クラークCEOは今回のライセンス取得について次のように語っています。
「Coinsourceはライセンスを取得しました。ニューヨーク州金融サービス局が定めた高い基準をクリアすることで、利用者は安心して(ビットコインを)売買できます」
詐欺の防止や利用者保護のため、ニューヨーク州金融サービス局はライセンス発行に厳しい条件を課しています。同局はこの点について、Coinsourceの申請書を入念に審査したそうです。
今回のライセンス取得により、Coinsourceには厳格なマネーロンダリング・テロ資金供与対策に加え、市場操作といった不正利用・濫用を防止するためのリスク管理も求められることになります。
Coinsourceはこうした厳しい要請にも前向きな考えで「ニューヨーク州で仮想通貨のライセンスを保有する唯一のビットコインATM業者であることを誇りに思います」と語っています。
Coinsourceによると、地域社会でのビットコイン受け入れは予想を超えた速度で広がっているそうです。同社は現在ワシントンD.C.と19の州にビットコインATMを設置していますが、今後は全米50州へのサービス拡大を計画しています。