睡眠時間を増やして年収アップ 睡眠と年収の関係とは

給与・ボーナス

子供の成長期に大切なことのひとつ「睡眠」は、大人になっても大切なのでしょうか?
かのナポレオンは1日に3時間しか寝なかったという説もありますが、働き盛りの人は睡眠時間を短く、働く時間を長くした方が仕事の能力や効率は高いのでしょうか?
睡眠と年収の関係について解説します。

恐ろしい「睡眠負債」とは?

睡眠不足が蓄積する「睡眠負債」は生活習慣病のリスクを高めたり、仕事や日々の生活の質を大幅に低下させたりする実態があります(厚生労働省健康局「健康づくりのための睡眠指針2014」より)。

週末に睡眠をまとめてとる「寝だめ」をして睡眠不足を回復できたという経験があるかもしれませんが、実際に「寝だめ」で回復できているのか気になるところです。
健康成人を対象にした研究によると、作業効率の改善のためには、ある程度有効であるとされていますが、6~7日間睡眠不足が続くと、その後3日間、十分な睡眠時間を確保しても、日中の作業能率は十分に回復しないとされています。

また、週末寝すぎることで夜の睡眠を妨げ、月曜日や火曜日の日中の眠気や疲労につながる可能性があるようです。週末、ほとんど寝ていたはずなのに週明け会社に行くと「なんだか疲れている」という感じたことがあるなら、寝すぎることで夜間の良質な睡眠がとれていないとも考えられます。
つまり、睡眠不足が続くことで、回復するまでの時間がよりかかると考えられます。

睡眠時間を増やすと年収も増える?

アメリカの大学の研究者らが、大手通信会社の社員の健康状態と睡眠時間のデータを分析したところ睡眠時間の増加は賃金の引き上げに影響する、という論文がワシントンポストに掲載されました。睡眠は生産効率と給料を決定する重要な要素であるということです。(「Researchers have found a surprisingly powerful effect of sleeping more」)

どんなに能力が高い人でも睡眠時間が少ないと思考回路が働かず判断能力が落ちます。
睡眠時間を増やすことで仕事の生産効率を高めることができるので、年収が増えるというのはあり得ます。お金をもらう「プロ」であるからこそ、仕事のために睡眠をしっかりとることは必要不可欠です。

たっぷりの睡眠は、年収以外にもメリット大

たっぷりの睡眠が影響するのは年収だけではなく、一番大切な健康にも関係してします。
いくつかの研究によると短い睡眠時間や不眠は、肥満・高血圧・耐糖能障害(正常と糖尿病の間の状態)・循環器疾患・メタボリックシンドロームを発症する危険性を高めています。睡眠時間をとることで、生活習慣病の発症の予防にもつながります。

また、睡眠は身体への病気のみならず、睡眠がしっかりとれていないことで抑うつを促進する可能性があり、うつ病を発症する危険性が高いとも示されています。

まとめ

年収アップするためには効率よく働けるかどうかは大切なことです。
たっぷり睡眠をとることは、心身共に健康でいるために必要不可欠なうえに、能力を低下させず効率よく仕事するためも必要不可欠です。
「ショートスリーパー」を美学とせずに、年収をアップさせたい人ほどたっぷり睡眠をとりましょう。

参考:厚生労働省健康局「健康づくりのための睡眠指針2014」

今関 倫子

ファイナンシャルプランナー 外資系保険会社勤務中に、AFP資格取得後、独立系FP事務所に転職。ファイナンシャルプランナーとして活動し、女性を中心に年間のべ2...

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