なぜ昔の人はタンス貯金を勧めるの? タンス預金のメリット・デメリット

貯金・家計

タンス預金とは、現金を銀行などの金融機関に預けるのではなく、自宅で保管しておくことをいい、保管場所はタンスばかりとは限りません。特に高齢の方がタンス預金を好みます。理由は、「金融機関がつぶれないか不安」「現金を下ろしに行くのがおっくう」などです。
今回はタンス預金のメリット、デメリットを知って、お金をどこに置いておくべきかを考えます。

■タンス預金のメリットと言われていること

タンス預金の利点は大きくは次の3つです。

1.いつでも使える
手元にまとまった額の現金があれば、銀行の営業時間やATMの手数料を気にせずに使うことができます。何より、現金をおろしに行くという手間が省けます。

2.金融機関が倒産しても安心
もし銀行が倒産しても預金保険制度によって、預金者1人あたり1つの金融機関ごとに元本1000万円とその利息が保護されます。つまり、銀行がつぶれても、預金の1000万円とその利子はなくなりません。
しかし、それを超える部分は保護されませんので、超える部分はなくなってしまう可能性もあります。その点、タンス預金なら心配ありません。

3.現金が手元にある安心感がある
冠婚葬祭や医療費など、急な出費が必要となったときとか、入院のため長い期間お金を出しに行けないというときのことが心配ですね。でも現金が手元にあればそんな心配はしなくてすみます。

これらの利点から、外出がしにくく、いくつかの金融機関の破たんを実体験として知っている高齢の方は、タンス預金を好み、そのイメージから若い年代へとタンス預金を勧めているといえます。

■タンス預金のデメリット

一方、タンス預金の危険性は大きくは次の3つです。

1.盗難や火災でなくなってしまう
盗難や火災が起きれば、タンス預金はなくなってしまいます。保険を掛けていても、個人で加入する一般的な火災保険では現金は20万円までしか補償されません。契約内容によっては、盗難の補償がないものもあります。
補償される保険でも、自宅に現金があったことを証明しなければならない場合もあります。

2.利息がつかない
自宅に置いておくお金には、決して利息が付くことはありません。現在預金利息はとても低いので、大きなデメリットとは言えないかもしれませんが、もし今後景気が回復すれば利息は高くなっていくと考えられます。その場合でも、タンス預金は全く増えることはありません。

3.置き場所だけでなく、あること自体を忘れてしまう
見つからないようにと思って突拍子もない場所に隠したり、置き場所を変えたりして、どこに置いたかわからなくなることや、タンス預金があることすら忘れてしまうことがあります。
また、一人暮らしの方などが急に亡くなった場合、タンス預金の存在を誰も知らずに、自宅をそのまま処分してしまうこともあります。

■お金はどこに置いておくのがいい?

基本的には金融機関に置いておくのがいいでしょう。
金融機関の倒産の危険は、預けておく金融機関を分散することで避けることができます。
ATM手数料がもったいないなら、休日や夜間の利用でも手数料がかからない金融機関や取引方法に、メイン銀行を変更しましょう。
急な出費のために置いておきたい場合は、盗難や火災でも被害に遭いにくい頑丈で耐火性のある金庫などを準備しましょう。

■まとめ

日本でのタンス預金の総額は、2019年1月末で50兆円を超えたと言われており、増加の一途をたどっています。(第一生命経済研究所2019年3月発表)
FPとしては、昔の人の教えや知恵は尊重しながらも、すぐに使わないお金は銀行に預けておくか、投資にまわすことをオススメします。

小野 みゆき

中高年女性のお金のホームドクター 社会保険労務士・CFP・1級DCプランナー・年金マスター 企業で労務、健康・厚生年金保険手続き業務を経験した後、司法書士事...

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