定期預金のメリット・注意点まとめ

円預金

きちんとお金を貯めたいときに「定期預金」を思い浮かべる人は多いでしょう。今回は定期預金のメリットを知って、お金と上手におつきあいする第一歩にしましょう。

メリット1 普通預金よりお金が貯めやすい

定期預金は0.01%程度、普通預金は0.001%(2017年9月1日現在)なので、普通預金より金利が高くなっています。これは中途解約しないことが前提なので、一定期間その資金を金融機関が運用・貸出できるからです。預入金額も1000円、1万円からというところが多く、1円からでも取り扱う金融機関もあります。また預入の期間が長くなると、金利が高くなります。期間が長くなれば、運用利益の確保がしやすくなるためです。

メリット2 元本割れしない安全な金融商品

次に満期時に預けたお金に利息がついてきて、元本割れしないことがあげられます。投資商品のような価額の変動はありません。預けた金額が減ることがない点は、安心できます。
仮に銀行が破たんした場合でも、定期預金は預金保険制度で保護される預金です。1金融機関で合算して元本1000万円までとその利息が保護されます。

注意点1 中途解約は金利面で不利

定期預金は満期まで預けると約束した利息が受け取れます。満期まで預けておくのが基本です。中途解約をすることもできますが、ペナルティーとして預入時に約束した金利から差し引かれるので、低い金利になってしまいます。できれば将来を見据えて、中途解約しなくてもすむように計画的に預けたいところです。

注意点2 金利が上昇した際に不利

定期預金の金利は固定金利のものがほとんどです。預けた時点で満期までの預金金利が確定します。たとえば、金利が低いときに預けた場合、その後金利が上昇しても金利は低いままです。金利が上昇している局面では、預入期間が短い方が適しています。逆に、預けた時点の金利が高いときで金利が下降局面ならば、満期まで高い金利が維持されます。ですから、将来金利がどうなっていくかを考えて預入期間を検討する必要があります。

注意点3 インフレに弱い

定期預金はインフレには弱い商品です。インフレの経済の下では物価が上昇し、お金の価値が下がります。たとえば、1年間に物価の上昇が2%とした場合、100万円の物は102万円になります。2017年9月1日現在、みずほ銀行の1年物定期預金の金利は0.01%なので、100万円預けた場合税引き後の利息は79円にしかなりません。預金しておいてもほとんど金額が変わらないので、買おうと思っていたものを買うことができません。
反対にデフレには強い商品であることもお伝えしておきます。

注意点4 ペイオフのときは1000万円までしか保護されない

ペイオフのときには、元本が1000万円を超える部分は保護されません。万が一のことを考えると、1つの金融機関に1000万円を超える預入をしないことや複数の金融機関と取引することが求められます。

まとめ

定期預金は、どの金融機関でも取り扱っているお馴染みのものです。しかし、金融機関のサービスは一律ではありません。ネット銀行では店舗や人件費などの経費を削減しているため、金利の高い定期預金を取り扱っているところもあります。他の金融機関の金利もきちんと比較して選びましょう。さらにインフレ時には実質的なお金の価値で考えると、定期預金が絶対安全な資産であるとは言い切れません。数多くある金融商品の一つの選択肢として利用しましょう。

池田 幸代

株式会社ブリエ 代表取締役 証券会社に勤務後、結婚。長年の土地問題を解決したいという思いから、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)を取得。不...

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