【Z世代のマネー学】会社四季報には何が書いてある?値上がりするお宝銘柄を見つけ出すには
会社四季報は「スクリーニング」して候補銘柄を絞る
会社四季報にどんなことが書いてあるかを紹介しました。ただ、なにせ3800社もありますから、1社1社すべての記事を読んでいくのは大変です。プロの投資家になるわけでもないのですから、会社四季報全体を眺めてスクリーニングし、先に有望と思われる銘柄を抜き出しましょう。
会社四季報をスクリーニングする手順は次のとおりです。
①(B)記事欄の【見出し】をチェック
【独自増額】【最高益】【連続最高益】といった、業績好調を示す強い見出しを探しましょう。これらの見出しを見つけたら、該当ページに付せんをつけておきましょう。
②(G)業績欄の売上高と営業利益をチェック
過去3〜5期と予測2期分の「売上高」と「営業利益」を見てみましょう。売上高は会社がモノやサービスを売って得た売上の合計、営業利益は会社が本業で稼いだ利益の合計です。両方とも年々右肩上がりに増加している会社を抜き出します。
③(I)業績予想の修正欄をチェック
今号の四季報営業利益予想が前号よりどれだけ増減したかを示す「矢印」が記載されています。「↑↑大幅増額:30%以上の増額」または「↑増額:5%〜30%未満の増額」の会社をチェックします。
会社四季報の実例をチェック
改めて、冒頭に紹介したマクニカの会社四季報の情報を確認してみましょう。
●マクニカ・富士エレホールディングス(3132)の四季報情報
東洋経済新報社「会社四季報」2022年第2集より(株)Money&You作成
まずは(B)記事欄の【見出し】。マクニカは【最高益】と、とても強い見出しがついています。そのうえ本文にも「想定超の強い伸び」「好調維持」「営業益続伸」と、頼もしい言葉が並びます。
(G)業績欄の売上高・営業利益は、20年3月期こそわずかながら減少していますが、21年3月期の売上高・営業利益は19年・20年を超えて大きく増加しています。さらに、22年3月期・23年3月期の四季報予想も21年3月期を大幅に上回っています。
(I)業績予想の修正欄も「↑前号比増額」ですので、前号の5%〜30%未満の増額増収増益が続きそうと判断できます。
(D)財務欄ですが、自己資本比率こそ目安の50%にわずかに届いていませんが、それでも48.8%と、50%にかなり近い水準ですので、問題ないでしょう。営業CFもプラスですので、本業が好調で資金が入ってきていることがわかります。
では、マクニカの株価はどう推移しているでしょうか。
●マクニカ・富士エレホールディングス(3132)の株価(5年・月足)
日本経済新聞スマートチャートプラスより
直近5年分の株価チャートを見ると、2020年から2022年にかけて、株価が順調に右肩上がりになっていることがわかります。今後好業績が発表されることによって、さらなる上昇を期待したい銘柄です。
次の10倍株・100倍株を見つけ出そう
会社四季報に書いてある内容、見るべきポイント、株の銘柄のスクリーニング方法をご紹介してきました。誌面は一見難しそうでも、銘柄選びの情報が詰まっていることがお分かりいただけたでしょう。ぜひ参考にしていただき、次に値上がりするお宝銘柄を見つけ出していただければと思います。
また、楽天証券やSBI証券などの証券会社では、スマホのアプリ上で会社四季報を見ることが可能。気になる会社が出てきたときにさっと確認するのに便利です。無料で見れるので、チェックしてみてください。
※本記事で紹介した個別の銘柄・企業名は、あくまでも参考として申し述べたものであり、銘柄・企業の株式等の売買を推奨するものではありません。投資の判断は自己責任でお願いいたします。