トレンドがわかれば株取引も怖くない!売買のタイミングとは
トレンドと深く関係している出来高と信用倍率
1 相場のエネルギーを測る出来高
福沢「前回も話したけど、トレンドを勉強する時はチャートで株の動きを予測するだけじゃなく、出来高や信用倍率など他の要因もチェックするようにしてね。」
夏目「出来高は『株式が取引された量』を表していて、出来高が多いほど『投資家から注目されてる』っていうことでしたよね。」
福沢「そうだね。どんなに業績が良い銘柄でも、出来高がなければ株価は動かないんだ。」
夏目「初心者は、なるべく出来高の多い株を選んだほうが良さそうですね。」
2 突然の大出来高は買いのサイン
福沢「出来高が数万株、数十万株程度だったのが、急に数百万株になったら買いのサインだよ。」
夏目「突然出来高が増えたら、私なんかは『怖いな』と思ってしまいそうです。どうして買いのサインなんでしょうか?」
福沢「大口のディーラーや国内外のファンドによる買いが入った可能性が高いからだよ。この流れは1日で終わることはめったにないので、『長いものには巻かれろ』のスタンスで買って、上値を追ってみて!」
夏目「なるほど!短期売買の場合は、わかりやすいサインですね。」
3 信用倍率を知ろう
SBI証券より筆者作成
福沢「チャート画面で、信用倍率もチェックできるんだよ。トレンドを見る上で大切な指標だから、解説するね。」
夏目「信用倍率?その銘柄がどれだけ信用できるかっていう数値ですか?」
福沢「信用倍率の『信用』は、『信用取引』のこと。この銘柄を、信用取引で買っている人と売っている人がどれだけいるかが、わかる指標だよ。」
夏目「え!?信用取引が、普通の株式投資の取引にどう関係するんでしょうか?」
福沢「本当は、信用取引の仕組みから説明したいところなんだけど、簡単に言うと信用の買残が多い時は『将来の売りが多い』ということなんだ。」
夏目「ということは、信用の買残が多い銘柄は、株価が上昇しにくいということですか?」
福沢「そのとおり!株価が順調に上昇していれば、信用取引の買いが回転してうまく解消されるから問題ないんだ。ただし、買残が大量に残っている状態で株価が下落すると、なかなか元に戻らないことが多いよ。」
夏目「逆に、信用売残が多い場合は『将来の買いが多い』ということでしょうか?」
福沢「そうだね。もちろん絶対に上がるとは言えないけど、株価上昇の一因になるよ。」
夏目「信用取引の状況も相場に影響するんですね。今度から、信用倍率もチェックします!」