退職金はもらう前から準備を!ローリスクで資産を守る方法
退職金というと、定年を迎えた人がもらうものというイメージですよね。でも、若くして退職した人ももらえることがあるんですよ。
今回は、新卒で入った会社を10年目で退職した筆者の知人Yさんが、退職金をもらうにあたって実践したことを紹介。転職などで近々退職の予定がある人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
引き落とし口座とは別の口座に退職金を入れる
Yさんは、都内在住の32歳女性。新卒でスポーツメーカーに入社して10年間、商品開発部やマーケティング部で活躍していました。もともとスポーツが好きだったこともあり、資金を貯め、ヨガ講師になることを決意。会社員を続けながらヨガ講師の講座に通い、認定を受けました。
退職を前に、退職金の手続き書類を渡されたYさん。その中には、振込先の口座を指定する欄もありました。いつもお給料が振り込まれるのと同じ口座でいいか…と思いがちですが、どの口座に振り込むかは退職金を管理する上で重要なポイントとなります。
お給料が振り込まれる口座と、保険やクレジットなど毎月の費用が引き落とされる口座が同じという人もきっと多いはず。退職後は一時的に給与の支払がなくなる人や、給与口座が変わる予定という人は、退職前の給与口座に退職金を置いておくのは避けた方がいいでしょう。「気づけば退職金が月々の支払いに消えていた」という事態を招きかねないからです。
Yさんは新たに口座を開設して、そこに退職金が振り込まれるように手続きしました。こうすることで日々の生活費と分けて管理することができ、退職金を運用する際にもいつ・いくら使ったかがわかりやすくなります。
退職金を使う用途を複数に分散させる
無事に最終出社日を迎え、退職を果たしたYさん。後日、退職金100万円を手に入れました。真新しい通帳に刻まれた「1,000,000」の文字を見て、Yさんは早速ある行動に出ます。それは、あらかじめ決めていた用途ごとに、退職金を分散させることです。
Yさんは退職前に会社の規約を確認し、自分の退職金がおよそ100万円ということを把握していました。そして、下記の通り用途を決めたのでした。
当面の生活費の保険として30万円
Yさんは転職後、フリーのヨガ講師として生計を立てていきます。仕事が軌道に乗るまでの当面の間、収入が減ることを見越して退職金口座にそのまま30万円保留しておくことに決めました。ヨガ講師として食べていく決意は固かったYさんですが「もしこの30万円に手をつけるときが来たら、ひとまず生活費を貯めるために他の仕事を始めよう」という指標にもしていたそうです。
定期預金に30万円
普通預金はいうまでもなく、定期預金でも超低金利のため、お金を増やすことはほぼ見込めないことは聞いていたYさん。同時に、リスクが伴う投資は今の自分には厳しいとも感じていました。「増やすため」というよりも「減らさず取っておくよう」と割り切って、定期預金に30万円入金することに。
少しでも条件のいい銀行を探していたところ、新規顧客でネット口座を開設すると金利が優遇されるキャンペーンを行っている銀行を発見。定期預金は最低50万円からという銀行も多くある中、いい時期にキャンペーンを行っている銀行と巡り合えてラッキーでした。
投資用に40万円
Yさんには、これまでに投資の経験がありませんでした。まとまったお金を手に入れるにあたり、投資はした方がいいのだろうと思いつつも、あまり割合は増やしたくなかったそうです。当面の生活費と定期預金合わせて60万円を確保したので、投資について勉強を開始。詳しくは、次の章で見ていきます。