知らないなんて恥ずかしい!?お金の用語解説【金利編】
「利息」、「利回り」、「金利」など……。新聞やテレビでもよく耳にするけど、複雑な計算もありそうだしなんとなく難しそう、そんなイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。この記事では、そんな「お金の用語」の中でも金利に関する用語についてわかりやすく解説します。
お金の用語解説 金利編
利息
お金の貸し借りをする際に、お金を貸した側が、元本に追加して受け取るお金のことです。また、銀行など金融機関に預貯金としてお金を預けたときも、利息を受け取ることができます。
利子
お金の貸し借りをする際に、お金を借りる側が、貸した側に元本に追加して支払うお金のことです。
利息と同じ意味ですが、慣例的に、お金を借りる側と貸す側の立場の違いで使い分けがされています。
利率
元本に対して利息の割合がどのくらいか表したものです。利息の割合を1年間で計算することを「年利」、1日で計算することを「日歩(ひぶ)」といいます。
とくに期間の表記がない場合は、一般的には「年利」をさします。
利率は、お金を貸したときに元本に追加して受け取ったり、預貯金として預けたりしたときに受け取る利息のほか、国が借入れをする際に発行する国債などの債券を購入したときに、国から支払われる利子の割合としても使われています。
利息は、
利息金額÷元本金額×100
で計算することができます。たとえば、100万円のお金を貸して2万円の利息を付けとったときの利率は2%です。
利回り
利息を含めた収益が、投資金額に対してどのくらいかを表したものです。
たとえば、額面100万円・年利率2%の国債を100万円で購入し、1年後に利子2万円を受け取ったあと、101万円で売却した場合と、99万円で売却した場合の利回りはそれぞれ以下のようになります。
※税金や手数料等は考慮していません
●1年後に101万円で売却
利子2万円+売却益1万円=1年間の収益3万円
3万円÷100万円×100・・・利回り3%
●1年後に99万円で売却
利子2万円-売却損1万円=1年間の収益1万円
1万円÷100万円×100・・・利回り1%
単利
利息を計算する方法のひとつで、元本にのみ利息がつく方法のことをいいます。
たとえば、100万円を2%の単利で3年間運用したとき、
1年目:100万円×2%=利息2万円
2年目:100万円×2%=利息2万円
3年目:100万円×2%=利息2万円
受け取ることができる利息の合計6万円
となります。
※税金や手数料等は考慮していません
複利
単利と同じく利息を計算する方法のひとつで、元本についた利息も含めて利息がつく方法のことをいいます。
たとえば、100万円を2%の複利で3年間運用したとき、
1年目:100万円×2%=利息2万円
2年目:102万円×2%=利息2万400円
3年目:104万400円×2%=利息2万808円
受け取ることができる利息の合計6万1,208円
となります。単利より、複利のほうがお金を増やすことができます。
※税金や手数料等は考慮していません
固定金利
たとえば住宅ローンなどの借入れをした際に、利率が借入当初から返済期間中、変動しないことをいいます。
住宅ローンの場合は、返済金額がずっと同じため、安心感があります。
変動金利
固定金利とは反対に、住宅ローンなどの借入れをした際に、「市場金利」に連動して返済額(元本+利子)に変動があることをいいます。
金利が変われば、住宅ローンの返済金額が変わる可能性があります。将来、金利が下がれば返済金額も少なくなります。
資金を借りる側(需要)と貸す側(供給)の関係により市場で決まるのが「市場金利」です。
短期金利
取引期間が1年未満の金利のことをいい、1年未満の定期預金や普通預金の金利等があります。
長期金利
取引期間が1年以上の金利のことをいい、新聞やテレビでよく耳にする「長期金利」とは、代表的な指標である新発10年物国債の利回りのことです。景気が悪くなれば低くなり、景気が良くなれば高くなる傾向にあります。また住宅ローンの固定金利は、この長期金利が基準になっています。
まとめ
意味はなんとなくわかっているつもりでいたけど、正確には理解していなかった、という用語もあったのではないでしょうか。用語の意味を正確に知ることで、経済ニュースなどの理解をさらに深めることができます。さらに貯蓄や資産形成、住宅ローンの借入れなど意思決定をする際にも欠かせない重要な情報を、用語を理解することで正確に得ることができるでしょう。