社会人なら知らないとNG!「給与明細」の見方
新社会人のみなさんはもうすぐ正社員となり、初めての給料をもらえるのが楽しみですね。
今回は社会人のために「給与明細」の見方をやさしく解説します。
給与計算のサイクルとパターンを知る
まず締切日と支給日、そして計算パターンを知っておきましょう。
締切日と支給日とは、給与計算のサイクルをいいます。「月末締め翌月25日支払」などが一般的です。
計算パターンは次の2つに分かれます。
①固定給と変動給の計算期間が同じ
②固定給と変動給の計算期間がずれる
②の例は、固定給は支給月分、変動給は前月分というものです。
「固定給」とは、基本給や通勤手当など毎月決まった額のもので、「変動給」とは、残業手当や休日出勤手当など、実際の労働によって毎月額が変動するものをいいます。
勤怠・支給・控除の3つのブロック
給与明細は、対象期間に働いた日数や労働時間が書かれた「勤怠」ブロック、基本給や手当などの金額がかかれた「支給」ブロック、そして税金や社会保険料など給料から引かれる(天引きされる)「控除」ブロックの3つに分かれています。
勤怠は、働いた実績表です。休日出勤日数、残業時間数などがまちがいないか確認しましょう。
支給は、働いた実績をお金として計算したものです。「支給額合計」が1ケ月の実績の合計です。
控除は、給料から引かれるお金の額です。強制的に引かれるものと依頼すれば引かれるものに分かれます。
支給額合計から控除額合計を引いたものが、「差引支給額」として口座に振り込まれることになります。
控除ブロック 強制的に引かれるもの
「健康保険料」「厚生年金保険料」「雇用保険料」、そして40歳からの「介護保険料」の4個をまとめて「社会保険料」といい、「所得税」「住民税」を加えた6個は強制的に給料から引かれます。金額は総支給額の約25%~30%となります。
社会保険とは、病気やケガで働けなくなったときの生活費、老後の生活費、失業時のフォローなどを国が保障してくれるものです。
なお、住民税は前の年の所得に対して計算されるので、社会人2年目の6月からの控除となりますので、社会人1年目は支払いがありません。
控除ブロック 依頼すれば引かれるものもある
社会保険料・所得税・住民税以外の控除は、本人が給料天引きにしてほしいと会社に依頼したことで引かれるものです。
貯蓄性のものでは「財形貯蓄」や「確定拠出年金」など、保障性のものでは「団体保険」など、費用性のものでは食事代などです。
貯蓄性の制度は優先的に活用しましょう。なぜなら、振込額で何とか生活できるようにとやりくりするものだからです。給与天引きにすることで、知らない間に貯蓄ができていきます。
まとめ
給与明細は働いた実績表と、公的な保障に入っている証拠、そして税金を払っているという社会の一員として貢献していることの証明書です。毎月内容を確認し保管するくせをつけましょう。