年収の壁は今や5つに!損をしない働き方とは

給与・ボーナス

損をしないためには社会保険料の壁に注意

損をしないためのポイントは、5つの壁の特徴を知ることです。
年収がギリギリで壁を超える場合、壁を超えない方が、かえって手取り額は多くなることがあります。

例えば、130万円の壁です。
年収が131万円の場合、130万円を超えるため社会保険に加入することになります。勤務先の社会保険に加入すれば、差引かれる保険料は月額約1万6000円*3、年額にすると約19万円ですので、手取り年収は約112万円になります。

131万円-19万円=112万円

勤務先に社会保険制度がなければ、国民年金と国民健康保険に加入します。自分で加入すれば年額約30万円を負担することになり、差し引いた手取り額は約101万円になります。

131万円-30万円=101万円

年収130万円を少し超えただけだと、社会保険料を差引くとかえって手取り金額が減ってしまいます。せっかく社会保険料を負担するのなら、おもいっきり稼いで社会保険料を払っても、手取りが130万円以上になるようにしましょう。
*3:全国健康保険協会「平成30年4月分(5月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表」

扶養の範囲内におさまるだけがおトクな働き方ではない

以上のことを、表にまとめました。
パート収入5つの壁早見表

夫(妻)の給与収入が1220万円を超える場合は、配偶者控除・配偶者特別控除がなくなるなど、税金面では扶養の優遇が少なくなってきています。
また社会保険に自分で加入することは、負担を増やすだけではありません。いざという時は、出産手当金や傷病手当金などの給付を受けられます。社会保険の扶養のままだと受けられないメリットといえます。
扶養の範囲内におさまるだけが、おトクな働き方ではありません。将来を見すえて、働き方を考えてみてはいかがでしょうか。

山田 香織

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、産業カウンセラー。 FP歴9年。会計事務所で11年間、経営・税務相談業務を経験した後、FP事務所を開業。 個人から...

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