3月11日、東日本大震災から学ぶ 地震保険は必要?

保険

地震保険の保険料はどの会社も一緒

巨大地震等が発生した場合、民間の損害保険会社のみで保険金を支払うことは困難なので、地震保険は政府主導で運営されています。そのため、地震保険の内容と保険料は損害保険各社共通のものになっています。ただし、地震保険料は建物の所在地と構造別に分けられています。

保険料

地震保険はセットで加入している火災保険の保険期間によって、地震保険として契約できる保険期間が異なります。火災保険の保険期間が5年以上の場合、保険期間は最長の5年更新か1年ごとの更新かを選ぶことができます。火災保険の保険期間が5年以下の場合は、保険期間を火災保険の契約と同じ期間(2・3・4・5年のいずれか)とする長期契約か、1年の自動継続から選びます。保険料で比較すると年数が長くなるごとに割引率が大きくなり、2年の場合の割引率が5%に対し、5年の場合の割引率は11%となっています。

また、地震保険には各種割引制度があります。「建築年割引」「耐震等級割引」「免震建築物割引」「耐震診断割引」があり、一定の基準を満たせば基本料率の割引が受けられます。

割引制度

まとめ

筆者は阪神大震災を経験していますが、貯蓄がしっかりある方は別として、小さいお子さんがいる家庭や持病がある方、ペットと一緒にいたい方は地震保険の必要性は高いといえます。
避難所に居づらく、テント生活を余儀なくされていたからです。また、住宅ローンの残高が多い人にも地震保険の加入をお勧めします。被災して家が倒壊してもローンは残り、新居の家賃も重荷になります。

いつかは来ると言われている大地震。地震保険は生活再建にとって大切な役目を果します。制度の限界を理解した上で、一人一人が万全の備えをしておきたいものです。

参考資料
①https://www.mof.go.jp/financial_system/earthquake_insurance/jisin.htm
②http://www.jishin-hoken.jp/pdf/jishin20160801.pdf
③http://nihonjishin.co.jp/insurance/

辻本 由香

CFP、おふたりさまの暮らしとお金プランナー 企業の会計や大手金融機関での営業など、お金に関する仕事に約30年従事。暮らしにまつわるお金について知識を得るこ...

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