退職後の健康保険の1つ、任意継続制度について

保険

退職後の健康保険の手続きはどのようなものが必要なのでしょうか。また、任意継続制度とはどんな保険で、国保と比べるとどちらがおトクなのでしょうか。ここでは、任意継続制度の内容や特徴、手続き方法について紹介します。

退職したときの健康保険の手続きについて

健康保険は、退職後は利用できなくなってしまうため、手続きを行わなければ未加入となり、病院などで7割負担を受けられなくなってしまいます。退職後は次の3つのいずれかの手続きが必要です。1つ目が任意継続健康保険の手続きです。任意継続できる条件を満たしている場合は、加入していた健康保険の保険者へ問い合わせをして手続きを行います。2つ目が国民健康保険への加入手続きです。退職後に個人事業主などをしていく場合は、市区町村の国民健康保険担当窓口で手続きが可能です。3つ目が家族が加入している健康保険に扶養として加入することで、希望する場合は家族が加入している健康保険組合に問い合わせが必要です。「次の健康保険をどうするか」によって、手続き先や方法が変わってきますので、早めに準備してすぐに動けるようにしましょう。

健康保険の任意継続制度について

任意継続とは、一定の条件を満たしていることにより、退職後も前職場の社会保険に継続して加入できる制度のことです。一定の条件というのは、
1.退職前に2ヶ月以上の被保険者期間が継続してあること
2.資格喪失日から20日以内に申し込み手続きしていること
の2点です。継続2ヶ月以上被保険者期間がある方でも、退職した日から20日以内に手続きできなかった場合は、加入することはできません。そして、加入期間は最大2年間となっており、途中で国保などへ切り替えることも可能です。注意しなければならないのが、毎月自分で保険料を手続きしなければならず、「期限までに納付しなかった場合は翌日に資格が強制喪失」されてしまいます。

国保と任意継続はどっちがおトク?

国保と任意継続ではどちらがおトクなのでしょうか。これは人によって保険料も異なるため、一概には言えません。例えば、国保は前年所得をベースに市区町村で計算されますが、市区町村によって計算方法も異なるため金額もバラバラです。任意継続については退職時の標準報酬月額と都道府県の保険料率によって計算され、加入期間中、保険料が変わることはありません。ただ1つ決定的な違いは「扶養」についてです。国保には扶養という考え方がないため、家族が多くなると、その分保険料も高くなる傾向があります。任意継続の場合は、扶養家族として保険証の発行がされ、扶養家族分の保険料はかかりません。単身者であれば前年所得などを基に国保と任意継続の保険料を計算し、安い方を使うのが良いですが、家族がいる場合は任意継続の方が安い可能性が高いです。

任意継続は一定の条件さえ満たせば、退職前の保険に最大2年継続加入できます。家族がいる場合は国保よりもおトクなケースが多いですが、保険料を計算し、しっかりと比較しましょう。

moneliy編集部

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