不妊治療対象の保険が誕生!日本生命「シュシュ」の概要
不妊に悩む夫婦は増加傾向にありますが、日本ではまだまだ不妊治療費が高くてカバーする保険も存在しませんでした。そんな中、2016年に日本生命から待望の不妊治療保険が誕生しました。記事では保険の特徴と加入条件、手続きに必要な一連の流れを説明します。
不妊治療保険として登場した「シュシュ」の魅力
平成28年10月に発売開始された日本初の不妊治療対象保険の「シュシュ」。不妊治療だけでなく、三大疾病にも支給されるため医療保険に加入を考えている人にもおすすめです。
「シュシュ」では加入後2年以上が経過し、特定不妊治療を行っている患者に対して、保険金が支払われます。特定不妊治療の対象となるのは顕微授精と体外受精のいずれかで1回~6回までは1回ごとにつき5万円、7回~12回の場合は1回につき10万円が支給されます。
出産祝い金も支給され、支給金額は1人目のときに10万円、2人目は30万円、3人目は50万円、4人目は70万円、5人目以降は100万円支給されます。不妊治療の有無に関わらず受け取ることができますが、加入後1年以内の出産には支給されないため気をつけてください。
引用元:http://www.nissay.co.jp/news/2016/pdf/20160905.pdf
「シュシュ」の加入条件と審査の流れ
「シュシュ」に加入できるのは16歳以上40歳以下の女性です。加入前から不妊治療を続けている人でも加入できます。重い病気や障害を持っている場合は加入できないなどの例外もあるので、必ず約款に目を通しておくようにしましょう。
「シュシュ」は掛け捨て型の保険ではなく、満期に達すると最大で200万円の一時金を受け取ることができます。加入期間は10年から20年と設定されていて、自分の希望にそったコースを選択できます。
加入申し込みは日本生命の店頭でも、オンライン上で行うこともできます。加入申込書に記入してから、審査にかけられますが早ければ2週間、遅くても1ヵ月程度で審査結果を受け取れます。
「シュシュ」に加入するときの注意点
「高額な不妊治療費を少しでも負担してくれるのならば、ぜひ入りたい」と言って勢いで加入してしまうのは早計です。「シュシュ」の月額保険料は約1万円であるのに対し、体外受精は1回につき約30万円、顕微授精である場合は1回につき10万円程度かかります。1回の治療につき支払われる保険金は5万円または10万円ですので、結果的に自己負担が多くなる可能性もあります。
また加入後2年以内の不妊治療に対しては一時金が支給されないので、もし2年以内に妊娠できた場合には、出産祝い金を受け取れるメリットがあっても、それまで支払ってきた保険料と相殺するとマイナスになってしまうおそれがあります。保険金が支給される条件をよく読んで理解した上で加入を検討するようにしましょう。
日本初の不妊治療保険にはまだまだ改善点も多いかもしれませんが、これから浸透していくことで不妊に悩む人の負担が減っていくことが理想的です。これから出産を考えている人は調べてみてはいかがでしょうか。