【Z世代のマネー学】運用成績の9割が資産配分で決まるって本当?コアサテライト戦略を実践しよう
個人でもコアサテライト戦略を実践しよう
私たち個人は、機関投資家よりも資金がずっと少ないですし、機関投資家のような情報量をもって投資ができるわけではありません。
しかし、投資のルールを定め、コアサテライト戦略を用いて投資することは、個人でも十分可能です。
個人もオリジナル投資ルールを設定しよう
期間投資家のように投資ルールを設定する
個人の投資では、感情が一番の敵
投資ルールの概要
1.資産運用の目的
2.運用収益・資産総額目標
→いつまでに欲しいのか、年間いくら収入が欲しいのか
3.リスク許容レベルの設定
4.アセット・アロケーション(資産配分・業種配分・地域配分など)
5.利益確定・ロスカットルールの設定
6.銘柄選択方法
7.リバランスの基準
機関投資家が投資方針書・リスクテイク方針書に沿って投資しているのと同様に、個人でも、上のような投資ルールを自分で作り、それにしたがって淡々と運用していくことで、機関投資家と同様の運用ができます。
資産運用の目的は、必ず決めましょう。
また目的は、「いつまでにどのくらい欲しいのか」を数字に置き換えてなるべく具体的にしておきましょう。漠然と「お金をできるだけ増やしたい」というよりも、「5年後の旅行のために100万円」「10年後の教育資金のために500万円」などとしたほうが、投資のモチベーションも高まります。
もっとも、投資にはリターンだけでなく、リスクもあります。リスクとリターンはトレードオフの関係。リスクが高いほど、値上がり・値下がりの幅が大きくなります。ですから、投資に当たってはどの程度のリスクならばとっても平気かという「リスク許容度」を見定めましょう。以前の記事(【ミレニアル世代のマネー学】自分に合ったポートフォリオとは?自分のリスク許容度はどれくらい?)で紹介したとおり、リスク許容度は年齢・収入・運用資産・投資経験によって変わります。
そして、今回お話しした資産配分です。個人でコアサテライト戦略を実践するときも、自分の資産の7割から9割をコア資産、残りの1割から3割をサテライト資産に配分します。
コアサテライト戦略で守りながら攻める
図:筆者作成
コア資産には、現預金や定期預金といった無リスク資産を含めて結構です。これに加えて、投資信託(インデックスファンド・バランスファンド)・米国債・不動産投資・金投資などもコア資産です。投資信託は、iDeCoやつみたてNISAといった、税金を節約できる制度を利用して投資することで、さらに効率よくお金を増やせます。
対するサテライト資産には、株式投資や投資信託(アクティブファンド)、FX(外国為替証拠金取引)などがあります。これらはリスクが高いため、コア資産で守りを固めた上で投資をしていきます。
ここまでルールを決めて、はじめて「どの銘柄に投資するのか」という話になります。投資というとつい銘柄選びに目がいってしまいがちなのですが、お金を減らさずに増やすには、資産配分が何より重要だというわけです。
みなさんも、機関投資家のお金を減らさずに増やす投資法を取り入れて、堅実にお金を増やしていきましょう。