うまい話には要注意!SNSを利用した投資詐欺被害の事例をご紹介

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投資仲介者から連絡…マルチまがい商法とは?

最後にご紹介するのは、マルチまがい商法です。マルチまがい商法とは、販売組織に加入させて商品を販売すれば、紹介料がもらえるといったもの。マルチ商法と手口は同じですが、法律の定義にあたらないように装って規制を逃れているため、マルチまがい商法と呼ばれています。その手口がどんなものか、詳しく見ていきましょう。

マルチまがい商法の手口とは?

マルチまがい商法は、「この商品を買って、友達を紹介したらお金がもらえる」と勧誘し、相手が断れない状況で契約を強要させるものです。実際にマルチまがい商法にだまされかけたという、筆者知人のIさんに話をうかがいました。

「中学時代の同級生から突然SNSで連絡があり、すごい人を紹介してあげると言われました。待ち合わせ場所に行くと、同級生の知人から【USB教材を買うと投資で簡単に儲かる】【友達を紹介するともっと儲かる】と言われました。

最初は断ったのですが、【すぐに元が取れる】と何度も説得されました。しかし、やっぱり怪しいと思い、強引に話を進めようとする2人をはねのけ、一度話を持ち帰ることにしたのです。他の同級生である友達にこのことを相談すると、今回誘ってきた友達がいろんな人にマルチまがい商法を持ちかけていると判明。中にはお金を振り込んでしまった人もいたそうです。

私はなんとか難を逃れましたが、契約していたら…と思うとぞっとします。いくら知り合いであっても、多額のお金がかかる話をしてくる人は怪しいと思い、疑ってかかるほうがいいかもしれません」

親しい友人などから勧誘を受けた場合、人間関係を考えるとなかなか断りにくいもの。しかし一度契約してしまうと、自分が被害者になるだけではなく、加害者にもなりかねません。Iさんはぎりぎりのところで難を逃れましたが、断れないタイプの人はなかなか断りきれないかもしれません。

マルチまがい商法にだまされないために

マルチまがい商法にだまされないためには、簡単に儲かる話やお金が必要になる話には十分注意することが大切です。対面になると断れないという自覚がある人は、会う前に話の概要を聞き、少しでも怪しいと思ったら行かない、もしくはしっかりと冷静な判断をしてくれる人を一緒に連れていくという対応をとるといいかもしれません。

また、マルチ商法を行う場合には、契約内容等を記載した書面の交付が義務付けられています。取引の仕組みやリスクなどをきちんと理解したうえで、契約は慎重にしましょう。

うまい儲け話はない!冷静な判断をしよう

今回は、SNSをきっかけとした投資詐欺の手口について詳しくご紹介しました。世の中には、さまざまな勧誘や詐欺のやり方がありますが、手口のパターンを理解していればだまされにくいもの。

甘い謳い文句や楽に儲かる話、借金が必要になる話などには特に注意が必要です。自分だけは大丈夫だと思っていても、悪徳業者のやり口は年々巧妙化しています。自分も詐欺の被害にあう可能性があることを常に心に留めておき、契約を伴う場合は、冷静な判断をするよう心がけることが大切です。

assan

グラフィックデザイナーから福祉職に転向した、異色の経歴を持つライター。 私生活では、わんぱく2歳男児の子育てに日々奮闘しています。

プロフィール

監修者: 千見寺 拓実

株式会社インヴァランス 1994年生まれ。静岡大学卒業。2017年に株式会社インヴァランスに入社。 2級ファイナンシャルプランニング技能士

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