「信用売り」を取り入れると株売買の効率UP?株主優待もおトク
信用売りをマスターすると株主優待が実質ゼロ円で手に入る
信用売りを利用すると、効率的に利益を生みだすだけでなく、株主優待を実質ゼロ円で手に入れることが可能になります。株主優待をもらうためには、「権利付き最終日に現物株を保有」しておく必要があります。
しかし、株価は常に変動するもの。株価が高いときに買ってしまうと、優待の品の価値以上に損失が出てしまうこともあるでしょう。そこで、「現物取引の買い」と「信用取引の売り」を同時に行うことで、損失リスクを抑えることができます。
詳しい仕組みは以下の記事で説明しているため、そちらもぜひチェックしてみてくださいね。
★株主優待を楽しもう!クロス取引を使って実質ゼロ円で優待ゲット
知っておかないと危険!信用取引の落とし穴
ここまで見ると、信用取引にはメリットがたくさん!と思うでしょう。しかしどんな取引にもデメリットが存在します。最後に、信用取引で気をつけたい落とし穴を見ていきましょう。
自分の資金以上の取引ができるためハイリスク
信用口座では、証券会社からお金を借りて取引します。自分の資金力以上の売買ができるため、自分の資金の3倍の利益が出せる取引だと、3倍の損失が出る可能性もあるということです。
投資格言の中に「買いは家まで売りは命まで」というものがあります。これは、現物買いの損失はゼロまでの有限なのに対し、信用売りの損失は無限まで広がっていることの例えです。信用売りのマイナスはとめどなく増えていくため、命を失うほどリスクが大きいと覚えておきましょう。
信用口座は「投資」ではなく「投機」
現物での株取引は、長期的に成長が望める企業に「投資」して運用していきます。反対に、利益が出せそうなタイミングに短期売買をすることを「投機」と言います。投機では、企業の業績のほかに政治など外的要因も大きく関わってくるため、情報収集や株価の頻繁なチェックが必要です。
信用取引は、投資ではなく投機になるため、長期的に投資をしたい人には向かない取引でしょう。
初心者が口座を開けない=それなりのリスクがある
信用口座の開設には、審査があり初心者では開設できないことを前述しましたが、初心者が取引できない手法である以上、それなりのリスクを覚悟しておく必要があります。投資を始めて間もない人は無理をせず、一般口座や特別口座、NISA口座でまずは投資に慣れてから、必要があれば信用口座を開設すれば良いのです。
現に私は、信用取引に必要性を感じないため、今は現物取引のみ行っていますよ。
信用売りは利益とリスクの隣り合わせ
信用取引は、現物取引ではできない「売り」注文や資金以上の取引ができるため、多くの投資家が利用している手法です。信用売りを上手に利用すると、株主優待を実質ゼロ円でもらえます。しかし信用取引は、証券会社からお金を借りて取引していることを忘れてはいけません。メリットとデメリットの両方をしっかりと理解して、自分に合った取引をしてくださいね。
文:marunon
監修者:ファイナンシャルプランナー歴3年 千見寺 拓実