FX初心者のためにローソク足やトレンドラインなどFXチャートの見方を解説!
FX取引での相場分析の手法には主に2つの方法がありますが、そのうちの1つが、FXチャートを用いて価格や値動きの周期に注目する「テクニカル分析」です。FXチャートには、ローソク足、平均足など独特の用語や図形がたくさん使用されていて、FX初心者の方は、難しいイメージをもっているかもしれません。
今回は、FXチャートの役割や言葉の意味や、4つの見方のポイントなど、FX初心者の方にわかりやすく解説します。
FXチャートとは?
FXチャートは、過去の為替レートをグラフにしたもので、価格や時間を軸としており、「為替チャート」とも呼ばれます。
FXチャートは、過去の為替レートの動きがグラフによって視覚化されているので、一目見ただけで、時間軸による為替レートの変動が理解でき、相場をつかむことができます。
FXのようなデイトレードでは、分単位で相場が変動します。何の指標も使わずに、瞬時に売買するタイミングを決めるのは難しいでしょう。しかし、過去のデータやチャートの見た目から将来の値動きを予測できれば、FXを売買するタイミングを決めるのに役立てることができます。
なお、FXチャートは、FX会社のホームページなどで見ることができます。
【FXチャートの見方のポイント①】ローソク足
ローソク足は、FXチャートで使われるチャートです。ローソク足の意味や見方を解説します。
ローソク足とは
ローソク足の名前の由来は、その名の通り、ローソクに似た形のチャートだからです。明治時代に日本で考案されましたが、現在は海外でも使われています。
図:筆者作成
ローソク足を見るとき、次の相場の4本値に注目しましょう。
・始値(OPEN)(単位期間の開始時についた値段)
・高値(HIGH)(最も高い値段)
・安値(LOW)(最も安い値段)
・終値(CLOSE)(最後についた値段)
単位期間は、1日や1週間、1カ月などと定められ、次のように呼ばれます。
・1カ月単位のローソク足 月足(つきあし)
・1週間単位のローソク足 週足(しゅうあし)
・1日単位のローソク足 日足(ひあし)
・1時間単位のローソク足 時間足(じかんあし)
・1分単位のローソク足 分足(ふんあし)
ローソク足の見方
一般的に、ローソク足の実体部を胴体と呼び、色や長さで売買の勢いの強弱を表しています。
・ローソク足の胴体部分が赤色(陽線) 始値よりも終値が高い価格で終わった場合
・ローソク足の胴体部分が青色(陰線) 始値よりも終値が安い価格で終わった場合
ローソク足
図:筆者作成
陽線の胴体部分が短ければ買いの勢いの弱さ、長ければ買いの勢いの強さを表しています。陰線の胴体部分が短ければ売りの勢いが弱く、長ければ売りの勢いが強いということです。陽線が3日間続くと上昇トレンドのサイン、陰線が3日間続くと下降トレンドのサインです。
次に、「ひげ」と呼ばれる影の意味を知っておきましょう。
・上ひげが長い 一時大幅に上昇したが売り圧力が強く、押し戻されて終わった
・下ひげが長い 一時大幅に下降したが買い圧力が強く、押し戻されて終わった
【FXチャートの見方のポイント②】平均足
次に、平均足について見ていきましょう。
平均足とは
価格トレンドを明確に表すために、ローソク足に変更を加えたものを平均足といいます。
ローソク足も平均足も、上下のひげと胴体部分をもちいて描かれますが、大きくちがうのは胴体部分の上辺と下辺が表している内容です。
・ローソク足の胴体部分の上辺と下辺は、始値と終値を表す
・平均足の上辺と下辺は、高値・安値・終値・初値の平均と、1つ前の終値・初値の平均を表す
ローソク足だけだと現在の値動きしかわかりませんが、平均足を見れば、値動きに加えてトレンドを判断できます。ローソク足と平均足の双方を見れば、細かな動きと総合的な動きがわかるので、自身が行っている取引を分析できるでしょう。
平均足
図:筆者作成
平均足の見方
平均足の胴体部分が陽線で連続していたなら上昇トレンド、陰線で連続していたなら下降トレンドです。
また、平均足の胴体の長さはトレンドの強さに直結しています。陽線か陰線かを問わず、直前の平均足よりも胴体部分が短くなった場合は、トレンドに変化が起こるタイミングととらえましょう。
平均足の陰線・陽線
図:筆者作成
また、平均足の陽線のひげの位置で売り転換か買い転換のタイミングもわかります。下ひげが陽線の平均足に出ると、売り転換が近いサインです。上ひげが陰線の平均足に出た場合は、買い転換のサインとなります。
続いて、移動平均線や、トレンドラインについてみていきましょう。