不動産価格何と連動する? 不動産価格の今後の動き
マネーケア
地方と都心、高齢化に伴う問題と不動産価格
少子高齢化で、人口が減っていくことに対し多くの自治体は、危機感を持っています。大都市圏では人口増加が見られますが、人口が減っていけば、全ての地域で不動産の価格が上がることはなくなります。おそらく、不動産価格が上がる地域と下がる地域の二極化が進んでいくでしょう。
2019年基準地価の都道府県別変動率
図:日本経済新聞「2019年基準地価の都道府県別変動率」より筆者作成
また、日本の高齢化に伴う「2025年問題」も不動産市場にはマイナスの影響があります。2025年問題とは、団塊の世代が75歳に達し、医療や介護に支障が出てくるといわれています。国民の3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上という、「超超高齢社会」を迎えます。これに加えて、働く人口が減れば税収が減り、インフラを維持していくことが難しくなります。
そこで、できるだけ市街地の中心に住んでもらおうと「立地適正化計画」が作られている自治体があります。「スマートシティプロジェクト」とか「コンパクトシティプロジェクト」と呼ばれることもあります。
これから需要がある不動産は、価格ばかりではなく、
・再開発計画や新しい商業施設の建設が見込める
・立地適正化計画のエリア内にある
ということにも目を配っていく必要があります。
不動産価格の今後の動きを見極めよう
不動産の価格の基本は、利用価値が高ければ価格が高く、逆に利用価値が低ければ価格が安くなります。コロナの影響で実態経済が回復しなければ需要が減りますが、株価のように一気に暴落して、価格が下がるわけではありません。表立って価格が下がるかどうかは見極めが必要です。この機会に不動産についての知識を深めていきましょう。
執筆者:ファイナンシャルプランナー(AFP) 池田幸代