扶養控除って何?配偶者控除との違いや扶養内で働く方法についてわかりやすく解説!
既婚女性がパートに出る場合、気を付けなければならないのは夫の扶養の範囲内で働くことです。「扶養から外れないように働く」「扶養内に収まるように収入を調整する」といったフレーズはよく聞くものの、実際のところ夫の扶養控除とは何なのか、よくわかっていない人は多いのではないでしょうか。
扶養の範囲内でパートとして働く際のメリット・デメリットなど、特性を理解しておくことも大切です。
そこで今回は、扶養控除の基礎知識をわかりやすく解説していきたいと思います。
扶養控除とは?
扶養控除とは、どんな制度なのでしょうか。扶養控除について、わかりやすく基礎知識をまとめてみましょう。
扶養控除って何?
扶養控除とは、養う家族がいる人向けの税金の控除制度です。養う家族がいる人は、その人たちの生活を支えているわけですから、税金の負担が大きいと生活が苦しくなってしまいます。
わかりやすく言うと、扶養控除とは一家の大黒柱の税負担を減らす制度です。多くの場合、世帯主である夫には妻や子どもなど養うべき家族がいます。そのため、夫の税金には扶養控除が適用されるようになっているのです。
扶養控除は2種類ある
扶養控除には、以下の2つがあります。
・税制上の扶養控除
・社会保険上の扶養控除
これらの違いをわかりやすく言うと、控除対象の違いということになります。
税制上の扶養控除は所得税や住民税などの税金の控除で、社会保険上の扶養控除は健康保険や年金の控除です。つまり、控除の対象が「税金か社会保険か」という違いですね。
扶養控除の条件は?
扶養控除を受ける条件は、以下の5つです。以下の条件を満たす扶養家族がいれば、扶養控除を受けることができます。
・年末の時点で年齢が16歳以上
・配偶者以外の親族または都道府県知事から養育を委託された児童や市町村から養護を委託された老人
・年間合計所得が38万円以下もしくは、給与収入が103万円以下
・白色申告者の事業専従者でない、または青色申告者の事業専従者として年内に給与の支払いを一度も受けていない
・納税者と生計を一にしている
配偶者控除・配偶者特別控除との違いは?
「配偶者控除」や「配偶者特別控除」という言葉もよく聞きますが、扶養控除とどのような違いがあるのでしょうか。
最大の違いは、「扶養している人が誰か」です。配偶者をもし扶養に入れるなら、それは扶養控除ではなく配偶者控除になり、子どもや両親などそれ以外の親族を扶養に入れるなら、その人は扶養控除の対象になります。
ちなみに配偶者控除と配偶者特別控除は、どちらが適用されるかは配偶者の所得額で決まるため、どちらか一方が適用されることになります。