20代の給料の使い方、配分の仕方を教えて【年代別】

20代の給料の使い方、配分の仕方を教えて【年代別】
給与・ボーナス

日本の低成長時代を生きている20代。少子高齢化が加速する中、国も会社も余力がなくなり、ますます自助努力が求められています。人生を有意義に過ごすためには、若いうちにお金の知識を身につけることが大切です。今回は、20代でマスターしたいお金の知識についてお話します。20代のうちに家計管理の基本を身につけ、貯蓄を習慣化したり、収入を増やしたりすることについて考えておきましょう。

20代は、家計管理の基本を身につけることが大切!

今年の4月から高校の家庭科の授業で資産形成の授業がスタートしましたが、これまで日本では、学生時代にきちんとお金の知識を学ぶ機会がありませんでした。きちんとお金の知識を学ぶ機会がないまま社会人になり、家計管理の必要性に迫られるというケースは多いのではないでしょうか

イマドキの20代は、全般的に堅実でお金を使わない世代ではありますが、家計管理が上手くいかずにクレジットカードのキャッシングなどを利用してしまう人もいます。ですから、社会人となったばかりの20代前半に家計管理の基本をしっかり身につけたいところです。

家計管理の基本は、収入と支出をきちんと把握することです。特に貯蓄できる家計にするためには、家計の「支出」を分析することが大切です。「何にいくら使ったのか」を把握しないことには、何が無駄遣いで、無駄を削ったらいくら貯蓄できるのかがわかりません。

支出の記録と聞くと、多くの人が「家計簿」を想像することでしょう。確かに家計を管理するときに、家計簿を活用すると便利なのですが、家計簿をつけることで手間がかかり長続きしないという人も少なくないのではないでしょうか。

そこでオススメなのが、いつでもどこでも簡単にできる「家計簿アプリ」を活用すること。イマドキは、便利な家計簿アプリがたくさんでていて、買ったものをひとつひとつ入力しなくても、スマホのカメラでレシートを撮影すれば、買った品物や金額、お店まで読みとってくれます。家計の状況は棒グラフや円グラフで表示され、支出を分析することが可能なので、節約ポイントが簡単にわかります。

支出の状況や節約ポイントを把握したら、費目ごとに「食費4万円」「水道光熱費2万円」という具合に予算を組みます。その予算に収まるようにやりくりを試みましょう

家計簿アプリなら、通勤時間中や休憩時間中でも支出の状況がすぐに把握できるので、「ちょっと使いすぎちゃったから今月は財布の紐をしめよう」という具合に、支出を抑制する効果があります。その結果、予算内で暮らせる確率もぐっと高まります。予算内で暮らすことができれば、基本的に家計が赤字になることはありません。

お金を貯める基本は先取り貯蓄にあり!

毎月の収支を把握して、予算化までできれば、家計管理の基本はほぼマスターしていますが、さらに、貯蓄も習慣化しましょう。貯蓄の習慣化も20代前半でできると良いですね。

貯蓄の方法として、とりあえず、余ったお金を普通預金に預けているという人も多いと思いますが、これでは、お金を使いすぎた月は貯蓄できません。

毎月確実に貯蓄するには「先取り貯蓄」を実践し、自動的に貯まる仕組みを作ることが大切です。

先取り貯蓄とは、支出したあとに余ったお金を貯蓄に回すのではなく、お給料が入ったら、先に貯蓄分を取り分けてしまうという方法です。先に貯蓄を取り分けて、あとは残ったお金の範囲で生活すれば確実にお金は貯まります。とはいえ、毎月お給料日にお金を引き出し、別口座に入れて…と手作業でしていたら続けるのが面倒になりますよね。そこで、活用したいのが、財形貯蓄、積立定期預金などの自動的に積立できる制度。毎月給料日に指定した額を給与や口座から自動的に引いて積立をしてくれるので面倒な作業が不要です。また、財形貯蓄や積立定期預金は簡単に引き出せないので、お金が貯まりやすいでしょう。

貯蓄金額の目安ですが、理想は手取り金額の2割です。とはいえ、社会人と言っても状況は人それぞれ。1人暮らしの場合は、手取り収入の1割、実家暮らしの場合には、手取り収入の3割〜4割を目標にしましょう。

これから貯蓄を始めるという人は、まずは生活費の3ヶ月分を目標に。その後、6ヶ月、1年分まで目指しましょう。できれば1年分を目指せると、急な病気やケガで働けなくなったり、リストラや転職など人生の転機が起こったりしてもあわてなくてすみます。

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高山 一恵

(株)Money&You取締役/ファイナンシャルプランナー(CFP) 2005年に女性向けFPオフィス、株式会社エフピーウーマンを創業、10年間取締役を務め...

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