需要大で求人多数!未経験から介護業界に転職した20代女性の体験談
高齢化社会となって久しい日本で、「介護職」は需要が高い職種の1つです。今回は筆者の知人女性が、印刷会社から介護業界に転職した体験談をご紹介します。介護未経験だった彼女は、どのようにして介護職に就いたのでしょうか。求人多数の介護業界への転職について見ていきましょう。内容は個人の見解であることをご了承ください。
▼プロフィール
・Fさん 28歳 女性
・前職:印刷会社 3年勤務
・転職先:デイケア施設(パート)+副業
夢を抱いて印刷会社に就職!しかし厳しい現実…
大学時代にボランティアサークルに参加したときに、高齢者や障がいのある人にも優しい“ユニバーサルデザイン”というものに出会ったというFさん。とりわけ、ユニバーサルデザインで印刷された本の読みやすさに感動したそうで、「将来は印刷会社で誰もが読みやすい印刷物を手掛けたい!」と思うようになったそうです。
大学を卒業して、念願の印刷会社に就職。面接では「ユニバーサルデザインに関わりたい!」と伝えたものの、専門知識がある訳ではありませんでした。文系大学出身だったこともあり、配属されたのは、営業職。
「お客様のためになる印刷物を提案したい!」と、最初はやる気満々だったFさんでしたが、それも長くは続きませんでした。実際の営業活動では印刷物の提案をできる機会はほとんどなく、見積作成や納期調整といった雑務に追われていたそうです。
自分が入社した理由である「ユニバーサルデザインに関わる」という夢は、なかなか現実しそうにない毎日。さらに、納期が厳しいときは深夜まで調整に奔走したり、半期に1度の決起大会前は重い資料作りがあったりと、やりたいことができないしんどさは募っていきました。
業界も傾きかけていき将来が心配に…転職を決意!
問題はやりたいことの不一致だけでなく、会社が置かれている状況にもありました。ペーパーレス化の波をもろに受け、印刷業界ではこれまで売れていたものが次々に売れなくなるという事態に見舞われたのです。年齢の近い先輩や同期はどんどん転職していき、Fさんも焦りを感じていきました。
このままこの会社にいてもやりたいことはできないし、そもそもこのまま会社にいられるかも怪しい…。転職を考え始めたFさんは、自分が本当にやりたいことは何かを追求し、「介護」という答えにたどり着きます。
介護未経験!転職に向けての準備期間
振り返ってみると、小さい頃におばあちゃんと同居していたこともあり、介護には昔から興味があったというFさん。今回、介護業界に転職するにあたり、本当にやっていけそうか慎重に調べていきました。
まずは、介護未経験の自分でも働ける場所があるのかを調査。介護の求人は専門的なものから補助的なものまで多岐に渡り、資格がなくても働ける場所があることがわかりました。しかし、やはり有資格者の方が待遇も良くなります。少しでも待遇良く働けるように、まずは資格を取得することを決意しました。
介護にはいろんな資格がありますが、未経験のFさんでも受験できるものに「介護職員初任者研修」というものがありました。従来「ホームヘルパー2級」と呼ばれていた資格で、介護業界の資格の中では入門編と位置付けられるものなのだそうです。
◆介護職員初任者研修とは?
・介護の業務で働きたい人なら誰でも受けられる資格
・計130時間のカリキュラムを修了し、筆記試験で合格する必要がある
・旧「ホームヘルパー2級」では必須だった30時間の実習が廃止されている
・次のステップである「実務者研修」取得時も、初任者研修を修了していれば130時間の受講時間が免除となる
資格取得には学校に通う必要がありますが、通信制のものや、土日に開講されるものもあることがわかりました。地域や学校によって費用はまちまちですが、だいたい5万円~15万円程度。Fさんは印刷会社での勤務を続けながら、土日に通える学校を見つけて資格取得に向けた勉強を始めました。
いよいよ転職。続いて介護業界に勤めた時の給料や勤務時間についてご紹介します。