【Z世代のマネー学】から考える!つみたてNISAの出口戦略は大丈夫?

【Z世代のマネー学】から考える!つみたてNISAの出口戦略は大丈夫?
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出口戦略は大丈夫?つみたてNISAの売り時とは

つみたてNISAを始める方は年々増えています。なかには、「投資に興味があって、いずれやってみたい」と思っている方も少なくないでしょう。しかし、投資を始めようとしている方、既に始めている方は、十分に「売り時」を考えているでしょうか?

筆者のように、投資初心者で投資をスタートするだけでも精一杯で、出口戦略という言葉すら知らない方も多いかもしれません。しかし、どんな投資でもいずれは売却して利益を得ることが前提です。売り時や売り方について全く考えていなかった筆者は、次の記事を参考にしました。

【Z世代のマネー学】長期積立投資はいつやめるのがいい? 買い時よりも難しい「売り時」を考える

記事にもある通り、金融商品を売ろうと思っても「まだ値上がりするのではないか」「もう少し待てば損が減るのではないか」と悩んでしまいます。そこで、記事内では、つみたてNISAのような長期積立投資をやめる3つのタイミングが示されています。

ライフイベントが発生したとき

結婚や出産、住宅購入などの大きなライフイベントが発生した際、必要な費用を用意するために売却します。

目標金額に達したとき

投資を始める際に「200万円の利益を出す」と具体的な目標金額を定めておけば、売り時を迷いません。

資産が2倍になったとき

100万円の元手が200万円になったとき、100万円分だけを売れば元本割れにはなりません。目標金額を定めない場合、金額で見定める際の分かりやすい目安になるでしょう。

筆者のライフスタイルに適した売り時を考える

では、筆者にとって「売り時」とはいつなのでしょうか?そもそも投資を始めたのは、子どもの教育資金(大学入学費用)を貯めることが目的でした。

文部科学省の「私立大学等の令和元年度入学者に係る学生納付金等調査結果」によると、地域内の公立大学なら初年度納付金に約76万円、私立大学に進学すれば約130万円かかります。

一人暮らしを始める場合は、敷金や礼金、生活用品の購入などで初期費用として平均39万円はかかるでしょう。理系や医学部に進んだ場合はもっと費用がかかるので、初年度費用として200~300万円程度あれば、およそのサポートはできると考えられます。

 授業料入学料施設整備費合計
公立大学538,734円229,365円(地域内) 392,391円(地域外)768,099円(地域内) 931,125円(地域外)
国立大学535,800円282,000円817,800円
私立大学911,716円248,813円180,914円1,340,723円

売り時としては、大学進学をする2038年、もしくは300万円の利益が出たときの2種類が良さそうです。

全額売るのはNG!つみたてNISA売却のコツ

つみたてNISAを売るときは、ただ売ればいいと考えていませんか?投資を始めたときのように、売るときにもコツがいります。

複数回に分けて売る

長期投資をやめるときは、全額売る必要はありません。これまでの積立投資と同様に、複数回に分けて売却が可能です。筆者はZ世代の記事を読んで、複数回で売却できることを初めて知りました。

基準価格から高いときに多く売り、安いときは少なく売るようにすれば、平均売却単価が安定します。子どもの大学入学が近付いてきたら、少しずつ売却していくのが良いと思いました。

非課税期間が終わっても急いで売却しない

「もし投資商品を売らなくても資金がある場合は、無理に売る必要はない」と記事では紹介されています。つみたてNISAの非課税期間20年間ありますが、20年経つと課税口座に移行します。その後も運用を続けていけるので、子どもの結婚や住宅購入などのためにお金を増やすのも手だと考えました。

目的に合わせた売り時を見定めよう!

今回は「売り時」をテーマにしたZ世代の記事をもとに、筆者の投資を振り返りました。漠然と「お金を増やすために投資を始めなければ」と思っていましたが、売り時を決めることで見通しを持てました。新型コロナウイルスの流行のように、今後も世界情勢の変動によって価格が大きく左右するタイミングもあるでしょう。しかし、売り時をしっかり決めていれば、長期積立投資も安心です。

茨木 彩菜

元中学校教員で1児の母。 実家は100年以上の歴史ある住宅会社で、金融意識の高い家系で成長。 子育てやセカンドライフに向けた投資など、お金に関する知識を中学...

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