【投資失敗談】攻めの新興国&安定の国内優良株で結局損切り…私が得た教訓とは?

【投資失敗談】攻めの新興国&安定の国内優良株で結局損切り…私が得た教訓とは?
マネーケア

私が投資を始めたのは、証券会社に勤務して数年経った頃。多くのお客様の投資の相談にのり、さまざまな事例を見て、相場を見る力がついてきたな…と感じてきたあたりでした。当時、社内規定で株式の取引に制限があったので、まずは投資信託から始め、退職後の現在は株式投資も始めています。
今回の記事では、それら投資による失敗談と、失敗から学んだことについて紹介していきます。

初めての投資信託は新興国!しかし経験は活かされなかった…

私が初めての投資信託で選んだのは、トルコの債券に投資する投資信託。どんな失敗をしたのか見ていきましょう。

どうして新興国の投資信託を選んだ?

トルコの投資信託を選んだのは、政治や経済が発展途上の新興国ではあるものの内政は安定し、親日国で自分自身いつか行ってみたい国だったので興味を持ったことからです。また、なんといっても新興国の金利の高さが魅力で、さらに、2020年のオリンピック開催候補地にトルコのイスタンブールが挙がっていたのも選んだポイントでした。

運用は順調でボーナス分配金も発生!

まずは不安もあったので10万円分購入。その後、毎月700円くらい分配金が出ていました。比較的値動きも安定していたので、6カ月後に20万円追加で購入。すると、運用成果が良かったということで、翌々月の分配金は1万8,000円ほどになりました。

それに気を良くしてしまった私は、追加で70万円を一気に購入。するとその後もボーナス分配金が発生し、ボーナス分配金がないときも一定の分配金があったので、そのまま見守っていこうと思っていた矢先のことです。トルコで反政府デモが起こります。

その影響で一時的に値下がりましたが、現在の政権を倒し、新しいトルコ政府が生まれるのでは…という期待感から、売却せず様子を見ることにしました。

予想に反して下落…怖くなり売却

そこに追い打ちをかけたのが、オリンピック招致の失敗です。2020年のオリンピックがトルコに決まれば、さらに国内情勢が安定し発展の期待ができるため価格の上昇が期待できると考えていました。しかし、オリンピックは東京に決まり、反政府デモも弾圧され現状維持となったのです。

結果、投資信託の基準価格は持ち直したときもありましたが、値下がり傾向になります。基準価格を確認するたびに値下がりするので、だんだん怖くなり結局売却しました。

売却したときの値段は約70万円。その後も気になって運用状況を確認していたのですが、そのままずっと下落し続け、私が売却した1年後には50万円ほどになっていました。ここまで見れば、あのとき売却していて良かったと思えますが、やはりマイナスとなったのはショックでした。

貯金のほとんどを株に投資するのは危険!

次に紹介するのは、初めての株式投資での失敗談です。勤めていたときは社内の持株会に加入していましたが、本格的な自身の株式投資はしていませんでした。そこで、会社を退職して家にいる時間も多くなったこともあり、株式投資を始めたのです。

投資信託の失敗を考え手堅く運用

投資信託では、リターンも多かった新興国への投資ですが、やはりリスクも大きいということも学びました。その経験から、株式投資は手堅く国内優良株と呼ばれるような大手企業の株式を購入したのです。

これまでの値動きなどを調べていたので、さほど大きな変動は見られないと思い、自分の貯金の7割ほどを数社の株式購入に充てました。株式を選んだポイントは、業績が良く安定している企業や配当金、株主優待です。

運用成果は順調だったものの…

株式の値動きは上がり下がりがあるものの、長期で運用を考えていたのでさほど気にしていませんでした。また運用成果も順調で、特に心配もなかったです。しかし、事件は突然起きます。

夫が転職すると急に言い出し、転職したら県外に移住というのです。その頃、実はマンションを購入したばかりで、比較的大きな出費をしたばかりでした。したがって我が家にはほとんど現金がない状態

一時は単身赴任してもらうことも考えましたが、長期で考えると家族で移住した方が良いだろうという結論にいたりました。今後、今回と同様に、急な出費が発生すると現金が不足しそうだったので、自分の貯金と合わせて株式を売却しお金を準備しておこうと考えたのです。

結果、引っ越し費用や諸々の費用は家の貯金から捻出できましたが、今後の予備費がまったくない状態だったので、株式を売却して現金化することになります。売却するときの値段は購入したときよりも、1割ほど値下がりした状態。売却したくなかったのですが、仕方がないので泣く泣く売却しました。

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nobii

大学卒業後金融機関に勤務。 現在はライターとして幅広い分野の記事を執筆中。

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