日本のラーメン市場は6000億円! ミシュランでもさらに人気上昇
日本国民にはもちろんのこと、近年では海外でも人気の高い日本の人気グルメ「ラーメン」。さまざまなジャンルのラーメンが登場し、今や世代や性別を問わず愛される国民食となっています。
今回は日本のラーメン市場の現状や、ラーメンの海外人気などについてご紹介します。
日本のラーメン市場の現状
日本のラーメン市場の売上は約6000億円規模。以下は総務省・経済産業省が実施している経済センサス-活動調査より、国内ラーメン店の年間売上をグラフにしたものです。
国内ラーメン店の売り上げ推移
平成24年および平成28年の「経済センサス‐活動調査」をもとに筆者が作成
上記グラフは経済センサス-活動調査が行われた2011年と2015年の年間売上ですが、4年間で約17%の成長率となっていることがわかります。
以前はB級グルメの代表格であったラーメンですが、近年は女性向けのヘルシー系ラーメンや、フグやフォワグラなどの高級食材を使ったラーメンなどが登場し、価格が1,000円を超えるものが増えています。
国内の外食産業は人口減少や人件費をはじめとするコストの上昇、中食(持帰り)事業者の台頭などの理由から市場の縮小が懸念されているものの、ラーメン単価の上昇が日本のラーメン市場の拡大を下支えしていると考えられます。
ミシュランにも掲載!海外でも人気の日本のラーメン
日本のラーメン市場拡大には海外人気も大きく影響しています。近年は訪日外国人の増加に伴い、人気ラーメン店の行列に外国人観光客が並ぶ光景もめずらしくなくなってきました。さまざまな有名レストランの格付けを行う「ミシュランガイド東京」でも2014年からラーメンのカテゴリが登場し、海外人気に拍車がかかっています。
さらにベジタリアン・ビーガンの人でも食べられるラーメンを提供しているお店も増えており、外国人観光客から人気を集めています。
また海外進出する人気ラーメン店も増えてきました。「一蘭」「一風堂」「山頭火」「Japanese Soba Noodles 蔦」などの日本を代表する有名店がタイやシンガポールなどの東南アジア圏やアメリカ、ヨーロッパなどに出店しており、日本のラーメンの認知度が海外で高まっています。
投資先として考えるラーメン業界
じつは人気ラーメン店の中には上場している企業がいくつもあります。上場しているラーメン店のほとんどは株主優待として食事優待券やラーメン引換券があるので、自分の好きなラーメン店の株を買って投資してみるのもよいでしょう。
以下は国内の株式市場に上場している代表的なラーメン店です。
東証1部
幸楽苑(株式会社幸楽苑)
日高屋(株式会社ハイデイ日高)
丸源ラーメン(株式会社物語コーポレーション)
一風堂(株式会社力の源ホールディングス)
大証1部
餃子の王将(株式会社王将フードサービス)
名証2部
一刻魁堂(株式会社JBイレブン)
ジャスダック
山岡家(株式会社丸千代山岡家)
8番らーめん(株式会社ハチバン)
筑豊ラーメン 山小屋(ワイエスフード株式会社)
よってこや(イートアンド株式会社)
マザーズ
町田商店(株式会社ギフト)
海外展開や多角経営をしている企業もあるので、将来性があると思える企業を見つけて投資家として応援してみるのもおもしろいですね。
まとめ
ミシュランガイドの影響もあり、ますます人気が高まる日本のラーメン。2020年は東京オリンピックの開催でさらなる訪日外国人の増加が見込まれるので、これまで以上にラーメン人気が高まりそうです。海外展開や新ジャンル・新業態の登場なども含めて、今後のラーメン市場に注目してみましょう。