募金するだけじゃない!お得なクラウドファンディング活用のススメ
ここ数年、ニュースなどで「クラウドファンディング」という言葉を耳にする機会が増えたように感じます。平たくいえば募金の一種なのですが、単なる募金とは違い、お得なモノやサービスを受けられることも。いったい、どんなものなのでしょうか。
クラウドファンディングとはネットを使った新しい支援のしくみ!
クラウドファンディングの「クラウド」は群衆、「ファンディング」は資金調達という意味。何かの目的(プロジェクト)を達成するために、広くお金を集めることをいいます。街中で見かける募金などと、していることは同じですね。こうした考え方は昔からあります。
しかし、クラウドファンディングの場合、ネットを通して資金提供を呼びかける点が大きく違います。「夢やアイディアがあってもお金がないから実現できない」といった人たちが、日本中、さらには世界中の人たちに資金を募ることができるのです。そして、それに共感した支援者は、資金提供を通して手軽に応援できる、というわけです。
募金なのにリターンが得られるものも!
クラウドファンディングのプロジェクトは、支援者に対するリターンの違いで大きく3つに分けることができます。
①クラウドファンディング寄付型
支援で集まった資金をすべて寄付とする形式のクラウドファンディングです。
寄付にすると、支援者は確定申告で寄付金控除(税金が優遇されるしくみ)が受けられるため、実質的なお金の負担を減らすことができます。また、プロジェクトの実行者も、お金を受け取るときにかかる税金を減らせるのです。NPO法人や市民団体、学校など、非営利活動を行う団体が実施するケースが多いようです。
②クラウドファンディング購入型(報酬型)
支援者が提供した資金の額に応じて、モノやサービスなどの特典が受け取れる形式のクラウドファンディングです。
お礼状や地域の特産品がもらえる、といった特典はよくあります。ほかにも、プロジェクトによっては、できあがった品を割引で買えたり、関係者・専門家が開催するイベントに参加できたり、永久に残る名前プレートを飾ってもらえたりと、いろいろなリターンを受けることができます。
③クラウドファンディング投資型(金融型)
一定期間資金を貸し出すことで、利息を得られる形式のクラウドファンディングです。
満期が来たら、貸した資金が戻ってくるのが最大の特徴。感覚としては、定期預金に似ています(ただし、元本割れのリスクはあります)。投資先も不動産、株式、ファンド(お金を集めて投資する機関)などさまざま。一般的な不動産投資や株式投資では投資できないようなプロジェクトも多数あります。
募金というと、①のようにダイレクトなリターンはないイメージがあります。しかしクラウドファンディングには、②や③のようなリターンを受けられるものもたくさんあるのです。
クラウドファンディング専門サイトでプロジェクトを探そう
クラウドファンディングのプロジェクトは多くの場合、専用のサイトで募集されます。
①寄付型・②購入型では、Readyfor・Makuake・CAMPFIREなどがよく知られています。
また、③投資型には、maneo・SBIソーシャルレンディング・オーナーズブックなどがあります。
クラウドファンディングで支援したい!と思ったら、まずはこれらのクラウドファンディングサイトのプロジェクトを見ながら、どんなリターンを受けたいかを考えてみましょう。
そのうえで、自分が共感できるプロジェクトに支援するのがおすすめです。クラウドファンディングでは、自分の支援したお金がどう役立ったかを、活動報告などを通して見ることができます。きちんと役立ったことがわかれば安心ですし、何より達成感が違うでしょう。
ただし、すべてのプロジェクトが成功するわけではありません。中には、不誠実な対応をするものもあるかもしれません。
クラウドファンディング専門サイトだけで判断するのは難しいところですが、プロジェクトの実行者がきちんとしているか、できれば専門サイト以外でも調べた上で支援するのがいいでしょう。