保証期間付き終身年金形式で年金をもらう際のメリット・注意点まとめ

年金・社会保険

注意点(3) 保証期間中に亡くなった場合の受取人

年金契約の積立期間は20年、あるいは30年以上と大変長期にわたります。
年金をもらい始めたら、契約した時に決めた、自分が亡くなったあと保証期間内の受取人が誰になっているかの確認を必ずして下さい。指定した人がすでに亡くなっていることもあるからです。
自分が亡くなっても年金などを遺族が受け取れる、保証期間付や確定年金形式では受取人に特に注意が必要です。

注意点(4) インフレリスクに弱い

年金を終身で受け取るのですから、受け取る期間が長くなることも十分考えられます。
今や、「人生100年時代」なので、65歳からの35年間年金を受け取ることもあり得ます。長生きは嬉しいことなのですが、35年間という長い期間となると、物価の上昇も考えておかないと恐いですね。

国から受け取る老齢年金は、物価の上昇も考慮して年金額は毎年変更されますが、個人年金保険は、物価の上昇は見込んでおらず、契約時に決めた年金額が毎年変わらずに続きます。
つまり、もしインフレが起きたら、同じ年間60万円という年金額であっても、65歳時の60万円と100歳時の60万円では、お金の価値がかなり下がってしまっていることもあります。その場合は、生活がとても苦しくなる危険性があります。

保険料の高さは、安心を買うための費用

保証期間内は必ず誰かが年金を受け取ることができ、保証期間が過ぎても一生涯年金が受け取れるのは、収入が公的年金のみとなってからの老後の暮らしを考える上で、大変心強いですね。長生きをお金の面からも喜べる形式といえます。

一番安心感の強い受け取り方式ですから、当然保険料も高額になります。「保険料の高さは、安心を買うための費用だ」と割り切って、お金の面での老後の安心を買うためなら多少の負担増は仕方ないと考える人にオススメする形式です。

執筆者:ファイナンシャルプランナー(CFP)小野みゆき

小野 みゆき

中高年女性のお金のホームドクター 社会保険労務士・CFP・1級DCプランナー・年金マスター・1級ファイナンシャル・プランニング技能士 企業で労務、健康・厚生...

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