47都道府県別ランキング　倹約家1位は佐賀県

お金の使い方や価値観は個人それぞれですが、その背景には育ってきた環境や住んでいる地域が大きく関係しているかもしれません。
2018年11月にソニー生命が実施した「47 都道府県別 生活意識調査2018-1019年版（マネー・旅行編）」を見てみると、都道府県によってお金への意識が違うことがわかります。この意識調査をもとに、倹約気質の県や、浪費傾向にある県などを解説していきます。

■自分のことを倹約家だと思う１位は佐賀県

今回調査したのは全国の20～59歳までの男女4,700名（各都道府県100名）で、それぞれの質問に当てはまると回答した人の割合を集計しています。
それによると、自分のことを「倹約家」だと思っている人の割合が一番多かったのが「佐賀県」で62.0％もの人が自分のことを倹約家であると思っています。次いで、新潟県、愛知県、大阪府が60.0%となっています。

男女別で見てみると、男性の1位は全体の1位と同じ佐賀県で66.0％と男性の平均の48.9％よりもかなり多く、このことが全体1位へ大きく関係していると言えます。
ちなみに、同じ佐賀県でも自分を倹約家だと思っている女性の割合は男性よりも少ないこともわかります。

女性のランキングの中で特徴的なことは、男性よりも女性の方が自分のことを倹約家だと思う確率が高く、なかでも大阪府と和歌山県ではおよそ7割弱の人がそう思っているとことです。平均の51.4％と比べても15ポイント以上も高いことがわかります。
全体の平均を見てもわかるように、2人に1人は自分のことを倹約家だと思っているようです。

前回の調査では、自分のことを倹約家だと思う人の全国平均は54.1%で、第1位は大阪の68.0%、第2位は東京の64.0％でした。
今回第1位の佐賀県はベストテンにも入っていなかったので、ランキングに大幅な変化があったことと、倹約家だと思う人の割合が全体的に減っていることがわかります。

自分は倹約家だと思う

全国平均：52.2％

男性の全国平均：48.9％

女性の全国平均：51.4％

※ソニー生命株式会社　
「47都道府県別　生活意識調査2018-19年版（マネー・旅行編）」をもとに筆者作成

■自分のことを浪費家だと思う第1位は島根県

　倹約家とは反対に、自分のことを浪費家だと思う人の回答を見てみると、全国平均では32.5％、つまり約3人に1人が自分のことを浪費家だと思っていて、なかでも女性の方がそう思っている割合は高い傾向にあります。

第1位の島根県を見てみると、男女ともに自分を浪費家であると思っている人が多く、そのことが1位の原因のようです。
しかし男女別で見ると、男性1位の秋田県と、女性1位の群馬県では、50.0％と2人に1人が自分を浪費家であると思っていて、全国平均よりかなり多くの人がそう思っていることがわかります。

ちなみに前回の調査では全国平均は30.5%、全国1位は沖縄県で44.0％、次いで岩手県の38.0％となっていました。前回と今回を比べると、自分は浪費家だと思う人が全国的に増えていることがわかります。

自分は浪費家だと思う
全国平均：32.5％

男性の全国平均：31.6％

女性の全国平均：33.4％

※ソニー生命株式会社　
「47都道府県別　生活意識調査2018-19年版（マネー・旅行編）」をもとに筆者作成

■おこづかいランキング第1位は「神奈川県」平均よりも2万円多い

1カ月のおこづかいランキングでは、神奈川県の4万4050円が第1位となりました。
全国平均金額2万4826円と比べると、約2万円も多いことがわかります。しかも、前年と比べて1万円以上も増えています。

おこづかいの全国平均金額は前回と比べて大きな違いはないにも関わらず、全体では東京都の金額が減っている以外は、ランキング上位の県は全体的に増加傾向にあることがわかります。

1カ月のおこづかい

※ソニー生命株式会社　
「47都道府県別　生活意識調査2018-19年版（マネー・旅行編）」をもとに筆者作成

■まとめ

　倹約家第1位の県になったからといって誰もがそうであるとは限りませんが、倹約傾向のある人の周りにいると知らず知らずに自分も倹約傾向になるかもしれません。財布の紐を締めたい人は佐賀県や愛知県、大阪府などの出身者の周りにいるといいかもしれません。
また、前回のアンケートと今回を比べてみると、倹約家だと思う人は減り、浪費家だと思う人の割合が増え、さらにおこづかいについても増えているということは、全体的に財布の紐が緩む傾向にあるのではないでしょうか。