【体験談】文系出身者が転職して感じた理想と現実のギャップ
転職失敗?成功?何を重視するか転職前に整理を
転職前も転職後も、何だか大変そうなKさん。この転職は失敗だったのでしょうか?成功ポイントと失敗ポイントを整理していきましょう。
成功ポイント
まず、中小企業から大手企業に転職できたのは、成功ポイントと言えるでしょう。大手企業の事務職と言えば人気の職種で、退職する人も少ないので求人もめったに出ません。入社できたことは、かなりラッキーです。
さらに、周囲には産休・育休を取得後、時短勤務で復帰している先輩もいます。制度だけはあっても、実際には産育休を取りにくい会社も多い中、前例となる先輩が身近にいるのは理想的な環境です。ロールモデルとなる人が身近にいなかった前職と比べると、今後のライフプランの指標となる人が現れたと言えます。
肝心の給料は増えたとのこと。転職を機に給料が減ってしまうケースも少なくないことを勘案すれば、成功と言えるでしょう。
失敗ポイント
給料は一応増えたものの、今後の昇給率が不明なのは不安要素です。転職をする場合、プロパー社員との待遇の差は何かと気になる点。ときには、モチベーションに大きく響いてしまうこともあります。
給料とともにストレスも増え、残業のせいでプライベートな時間も減り、毎日の満足度は低めの様子のKさん。前職では毎日残業するということがどんなものなのか、具体的に想像できない環境だったため、給料面での不満だけにフォーカスしてしまっていました。
どのぐらい給料を増やしたいかにもよりますが、今考えると、「本業は前職のまま+新たに副業でお小遣い稼ぎ」という選択肢もあったかもしれません。
総評
もっと評価される環境を求めての転職でしたが、わかりやすい形で評価されることが少ないのは、事務職の多くの人が抱える悩みなのかもしれません。営業成績のようにわかりやすく評価する指標がない場合が多いため、どんなに頑張っても「当たり前」と見なされてしまい、モチベーションを保つのが難しいというのも事務職の現実です。
また、Kさんのように事務職しか経験がない場合、転職先でも事務職に配属されることが多くあります。もし本当に評価されることを求めるならば、強みとなる資格や技術を身につけてから、自分の強みで勝負できるフィールドに挑戦してみるのもいいでしょう。
そのプロセスを踏まなかったKさんの転職は、条件面で見れば決して失敗ではないものの、満足度で言うと少々不満の残る結果となってしまいました。
まとめ
仕事を決めるのには、たくさんの要素があります。給料はもちろんですが、感謝されることや仕事の自由度など、自分が仕事に何を求めているのかを転職前に明確にしておきましょう。不満にだけ目を向けて転職すると、後悔しがちです。現職で享受しているメリットにもしっかり目を向けた上で、どうなりたいのか冷静に整理してみましょう。