昔の金利、今の金利 お金を増やす最適な方法とは
長引く低金利が続く現在、銀行の普通預金金利は0.001%(2019年9月現在)とほぼゼロに等しいものです。しかし、ほんの45年前には今の3000倍もの金利だったのです。金利が変われば、効率よくお金を増やす方法も変わります。
では、低金利の時代にはどうしたらよいのでしょうか。
昔の金利と今の金利の違い
まず、昔の金利と今の金利の違いを見てみましょう。
いわゆる高度経済成長期は、1954~1973年までと言われていますが、この時期は経済成長率が10%を超える年が何年もありました。
そのような状況を背景に、1974年には普通預金金利が3.0%になりました。今の普通預金金利0.001%の、実に3000倍もの金利です。
普通預金金利の推移
金融経済統計月報(日本銀行)より筆者作成
また、バブル経済期と言われる1980年代後半から1990年代前半にかけては、普通預金の金利は平均で2%、定期預金金利は6%にもなっていました。
郵便局の定額貯金ではさらに高く8%。これは、100万円を1年間預けるだけで、8万円の利息を受け取れるという計算です(所得税は考慮しない)。
預貯金金利の推移
金融経済統計月報(日本銀行)
今の普通預金では0.001%なので、同様に100万円を1年間預けても、利息はたったの10円(所得税は考慮しない)。
つまり、金利が高い時代なら預貯金だけでもお金は増やせますが、低金利の現在ではそうはいかないというのが現実です。
低金利時代のお金を増やす方法
昔のように、頑張って稼いだお金を節約しながら使い、余る分は預貯金でためる、というやり方では効果は限定的。苦労の割にお金はなかなか増えません。
低金利時代に必要なのは、お金にも働いてもらうという感覚です。
つまり、貯蓄だけではなく投資が必要ということです。
投資というと、「損をしたらイヤ」と思って手を出さない人がいますが、大変もったいないこと。
確かに、投資は元本保証ではないので、損をするリスクがあります。しかし、リスクを小さく抑えて運用すれば、しっかりと資産を増やしていくこともできます。
投資のリスクとリターンは表裏一体です。ハイリターンを狙うにはリスクも高くなりますが、目標とするリターンとリスクのバランスをとることが大切。
リターンを欲張りすぎるとリスクが高くなってしまいますし、リスクを嫌い過ぎればリターンは低いままです。
リスクと上手につきあう「分散投資」
リターンを狙いながらもリスクを小さく抑える方法のひとつに、分散投資があります。
投資は、株、債券、不動産、外貨、商品先物などさまざまな種類がありますが、これらの投資先を組み合わせるのが分散投資です。
どんなに気に入った投資先があっても、ひとつに資金を集中するのはよくありません。
投資がうまくいけばリターンは大きくなりますが、もしも損失が出た場合には損失も大きくなってしまうからです。
また、本業をおろそかにしてまで投資をするのはオススメできません。不動産投資なら仕事をしながらでもできますし、副業規定にもさわりませんので副業NGの会社員でも始められます。
さらに分散投資をするなら、あらかじめ複数の投資先を組み合わせた投資信託を利用するのもいいでしょう。
投資信託とは、投資家から集めた資金をまとめて投資の専門家が運用し、収益を投資家に分配する金融商品。
投資信託ごとに運用方針が決められていて、複数の投資先に分散投資をしています。
効率的に運用するなら、つみたてNISAやiDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)がおススメです。
通常、投資の収益には約20%の税金がかかりますが、つみたてNISAやiDeCoなら収益に対して非課税になるというメリットがあるので、おトクに資産運用ができるからです。
まとめ
低金利の現代、節約して預貯金をするだけではお金を増やすことは難しくなっています。リスクとリターンのバランスをとった投資を活用し、将来のための資産づくりを始めてみましょう。