100年時代に合わせた保険?「トンチン年金」とは

年金・社会保険

2017年の流行語大賞にノミネートされた「人生100年時代」。
長寿であることは嬉しいけれど、100歳まで生きるためのお金が心配になってきますね。そこで今話題になっている金融商品が、「トンチン年金」という保険商品です。
今回はトンチン年金について紹介します。

「トンチン年金」ってどんな保険商品?

「トンチン年金」というネーミングは、イタリアの銀行家であったロレンツォ・トンティが考え出したので、名前をとって「トンチン年金」と呼ばれています。
トンチン年金は、長生きすればするほどおトクになると言われているもので、長生きリスクに備えるための商品です。

トンティが考えたトンチン年金は、一定期間保険料を支払い、年金をもらい始めた人が生きている間は年金をもらえるが、亡くなったら終わる。短い期間で亡くなっても遺族には支払われず、そのお金は生きている他の人の年金の原資にまわるというものです。

日本で現在販売されているトンチン年金といわれる保険商品は、その変形ともいえ、加入対象は50歳から80歳、死亡保障がないもしくは極端に低く、解約返戻金も従来の年金と比べると低くなっています。

トンチン年金のメリット、デメリット

では、トンチン年金にはどのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか。
メリットは、生きている限り年齢に関係なく年金がもらえるので、長生きするリスクに備えることができて、安心して長生きできますね。
デメリットは、早く死亡すると支払った保険料を回収できないことです。また、保険商品なので、投資信託など他の金融商品と比較すると、手数料が割高になっています。

何歳まで生きれば元が取れるのか計算してみましょう。
日本生命グランドエイジ(5年間保証付終身年金)
50歳~70歳保険料払 
月額保険料 男性50,790円 女性62,526円
50歳~70歳の総支払保険料 男性約1,200万円、女性約1,500万円
70歳から年金額 60万円(月額5万円)
男性90歳、女性95歳を過ぎると、受取った年金が払った保険料を超える

第一生命ながいき物語(10年間保証付終身年金)
55歳~70歳保険料払込
月額保険料男女共 54,000円
55歳~70歳の総支払保険料約972万円
70歳からの年金額 男性51万円(月額4.2万円) 女性41万円(月額3.4万円)
男性89歳、女性93歳を過ぎると、受取った年金が払った保険料を超える

(どちらも執筆時の保険料から筆者計算)

でも、こんな計算をしてもあまり意味がありませんね。なぜなら、人の寿命は誰にもわからないからです。

トンチン年金はどんな人に向いている?

どのような人がトンチン年金に加入するといいのでしょうか。
その答えはまぎれもなく、「平均寿命を大きく上回って長生きする人」です。

といっても人の寿命は誰にもわかりません。なので損得ではなく、お金の心配をせずに安心して長生きしたい人や、子どもがいないなど、死んでもお金を残す必要がない人といえます。

また、契約年齢が50歳以降で、80歳まで契約できるということから、若いときには余裕資金がなく資産形成できなかったが、今からなら保険料を支払うことができるので、生きている間は安定的にお金が入るという「安心感」を買いたいという人でしょう。

まとめ

人生100年時代、つまり現役時代65年、現役と老後の中間時代15年、そして老後20年ということになるでしょうか。人生100年とすれば、この現役と老後の中間時代をどう過ごすかで、その後の人生が大きく変わってきます。そのためには、若いときから資産形成に興味を持って、少しずつ長い期間続けていくことが大切だと感じます。

年金を考える上では、何歳まで生きれば得だ、損だということではなく、生きている間をいかに充実して過ごすかを一番に据えて、早くから資産形成をしていくことが重要なのではないでしょうか。

小野 みゆき

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中高年女性のお金のホームドクター 社会保険労務士・CFP・1級DCプランナー・年金マスター 企業で労務、健康・厚生年金保険手続き業務を経験した後、司法書士事...

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